共働き世帯の台頭で激変する住宅の販売現場 時短・効率重視でVRやARを活用した営業も増

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若年顧客層、とくに建築計画がない人は、ハウスメーカーを特定せずにモデルハウスなどを訪れる人も多い。最新設備はそんな顧客に具体的に自分たちの住みたい住宅のイメージを持たせ、建築計画がある顧客にランクアップし、クロージングをより円滑、迅速に行えるよう狙ったものでもある。

なお、施設を開設・運営するセキスイハイム東北の関係者によると、現在の顧客層は20歳代と30歳代が全体の約8割を占め、そのほとんどが共働き夫婦だといい、仕事が終わった後にここを訪れる顧客も多いという。

セキスイハイムグループでは、昨年度から仙台駅前の施設のような中心市街地型、工場併設型、モデルハウス型の「ミュージアム」を地域の実情に合わせた形で展開を加速している。

住友林業の取り組み

このほか、住友林業は1月から、VR技術を活用した3D住宅プレゼンテーションシステムを導入している。これは提案プランを実写のような高画質で顧客が見たい場所を映し出すことができるものだ。指定した日時での太陽光の差し込み方や移り変わり、外観やインテリアの色の違いなど、設計図ではわかりづらい完成住宅のイメージも表現する。

よりよい住まいづくりを行うには、空間をイメージすることが大切であるため、その手助けをするために導入したもので、前述のセキスイハイムも含め、先進性をアピールすることにもつなげている。

全国にあるモデルハウスなどでも体験できるという。ちなみに住友林業では、2017年11月に1000プランからなる企画型商品「Forest Selection BF (フォレスト セレクション BF)」を発売している。

また、VRは近年、システムや設備が普及段階に入ったことから、性能やできることの違いはあるものの、企業の規模を問わず、住宅業界では比較的よく活用されるようになっていることを付け加えておく。

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