データで検証してみよう。「インターンシップに参加することは、その企業への就職に有利に働くと思うか」という質問に対し、文系84%、理系88%の学生が「有利」と回答している。「有利だと思わない」は1割台と極めて少ない。
2019年卒までのインターンシップ参加学生にも同じ質問をしているが、有利だと回答する学生は7割台にとどまっていた。今年は1割ほど増えて8割台だ。かなり増え方が急だ。
「早期選考会の案内」がもらえる
有利とする学生が1割増えたことよりも、もっと驚くべきことがある。インターンシップに参加した企業からのアプローチの内容だ。「早期選考会の案内」がほかを大きく引き離してトップになったことだ。文系では「早期選考会の案内」は49%、理系ではさらに高く57%である。2位は文理ともに「(プレ)エントリー受付の開始案内」だが、いずれも30%台なので、その差は20ポイント近くになる。
そのほかのアプローチとして「次のインターンシップの案内」「特別セミナーの案内」「会社訪問の案内」「エントリーシートの免除」「リクルーターからのフォロー」などがあり、インターンシップ参加企業からさまざまなアプローチを得たことがわかるが、いずれも10~30%台にとどまっている。ところが「早期選考会の案内」だけが半数に達している。
3月から受け付けをするプレエントリーが就活の正規ルートだが、早期選考会は、企業がインターンシップ参加学生に限定し、採用スケジュールより早期に実施する非正規ルートだ。過半の学生が早期選考会の案内があったと回答しているということは、相当な数の企業が早期選考していることがわかる。
インターンシップ参加が「有利だと思う」理由が興味深い。2019年卒までの調査で多かったのはとても素朴な理由だった。「顔を覚えてもらえる」「会社の雰囲気がわかる」「企業研究が進む」「ほかの大学の学生と話せる」などが代表的な理由だ。
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