また、iCloud上にフォルダを作ってデータをまとめておき、それを丸ごとほかのユーザーと共有する機能にも対応する。ファイルサーバーを読み込んで表示することもできるため、会社で使っているファイル共有サーバーなどにアクセスすることも可能。同じ部署で共有しているデータを、サッとiPhone本体にコピーして、外出先で使えるようになる。
ZIPの圧縮、解凍ができるようになるのも、ファイルアプリの新機能だ。ビジネスシーンでは、複数のファイルをフォルダにまとめて、ZIPで圧縮してからメールなどで送信することが多いが、iPhoneだと閲覧方法が限られていた。ファイルアプリがこのZIPファイルの解凍に対応するため、ユーザーは別途アプリをインストールする必要がなくなる。圧縮もできるため、iPhoneで作成した書類などを送るときに便利そうだ。
新しいファイルアプリでは、PDFなどのデータのプレビューも表示でき、ファイルを開かなくても、中身がある程度わかるようになる。いずれの機能も、PCでは当たり前のように使われているが、iPhoneではできなかったことばかり。iPhoneをビジネスで活用しているユーザーには、うれしいアップデートといえる。
リマインダーのUIが大きく進化、人へのタグ付けも可能
リマインダーアプリの使い勝手も、大きく進化する。これまでのリマインダーは、例えば「10時に○○さんに電話する」という項目を入力しても、その時間に合わせて通知を出すためには、詳細を開いて時間を設定しなければならなかった。新しいリマインダーでは、これが改善され、入力した文字に基づいて時間を設定できるようになる。
リマインダーは、特定の場所に入ったときに通知が出るような設定もできるが、場所の指定も詳細を開く必要があり、手間がかかっていた。
新しいリマインダーではこの入力方法も変わり、リマインダーの項目を入力している際に、「自宅に着いたとき」や「職場に着いたとき」といったボタンが表示されるようになる。このボタンをタップするだけで、場所の指定ができ、操作性が大きく向上する。場所のボタンは、カスタマイズすることも可能だ。
また、リマインダーに人をタグ付けしておくことができるようになった。これまでのリマインダーは、時間や場所をトリガーに、通知を出せたが、ここに人が加わるというわけだ。この新機能のメリットは、メッセージなどのやり取りをしている際に、リマインダーの通知が表示されるところにある。
例えば、上司と次にメッセージした際に、有給休暇の取得を申請したいと思ったら、リマインダーに「有給休暇の取得」と書き、上司をタグ付けしておけばよい。別件で上司からメッセージがきても、有給休暇取得の件が画面上部に表示されるため、確実に用件を思い出せる。
これはあくまで一例で、ほかにもさまざまな利用方法が考えられる。同僚や家族などに、機会があったら何か尋ねようと思っているときに、活用できる機能だ。
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