あなたが「スマホチェック」をやめられないワケ ストレスホルモンが不安をあおる

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繰り返しスマホをチェックするという「負のサイクル」に陥っていませんか(写真:KY/PIXTA)

もしあなたが世間の多くの人と同じであれば、スマートフォンを見る時間を減らそうと思い立ったことがあるかもしれない。

アイデアとしては悪くない。スマホをいじっている時間が長いと 、睡眠や自尊感情、対人関係、記憶力に注意持続時間、創造性に生産性、問題解決や意志決定のスキルに悪影響が出ることを示唆する証拠が次々と見つかっている。

スマホ利用でコルチゾール値が上昇

だがスマホとの付き合い方を見直すべき理由はもう1つある。スマホを使うことで主要なストレスホルモンであるコルチゾールの値が慢性的に高くなり、その結果、健康に悪影響が出て寿命を縮めるかもしれないのだ。

従来のスマホがもたらす生化学的影響に関する議論の大半は、ドーパミンをめぐるものだった。ドーパミンは脳内化学物質の1つで、習慣形成や依存症の発症に関わっている。スロットマシンと同じで、スマホやアプリは明らかにドーパミン放出の引き金を引くように設計されている。スマホを手から離したくないと思わせるためだ。

このようなスマホのドーパミン系に対する働きかけは、現代人がスマホ依存になりつつあると多くの専門家が信じる根拠となっている。だがスマホがコルチゾールに与える影響は、さらに懸念すべきものである可能性がある。

コルチゾールは闘争・逃避反応を司る主要なホルモンで、放出されると血圧や心拍数、血糖値の上昇といった生理的変化を引き起こす。これは身に迫った危険に反応して生き延びるためだ。

コルチゾールの放出は、実際にその身が危険にさらされている場合(猛獣に追いかけられるとか)には命を救うカギとなりうる。だが人間の体は、感情的なストレス要因に反応してコルチゾールを放出することもある。とはいえスマホをチェックしたら上司から怒りのメールがきていたという場合、心拍数が上昇したところで大して役に立ちはしない。

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