ホームレスの住居事情は一体どうなっているか 安心して眠る場所を確保するのに苦労がある

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横浜のドヤ街寿町には、ホームレスがたくさん集まるもののテントを張れる場所はあまりない。小さな公園に小屋が建てられたこともあったが、すぐに立ち退きになっていた。

唯一建てられる場所が、寿町の隣を流れる中村川沿いのスペースだった。中村川はコンクリートで囲われた川であり、無理やり小屋を建てていた。あまり大きなスペースはないため、川にはみ出る形で建てられた小屋も多かった。ちょっとしたショックで建物ごと川に落ちてしまいそうに見えた。

2004年頃に調べた時は30ほどの小屋が建っていた。かなり年季の入った小屋もあったのだが、ある日一斉に立ち退きになった。

東京の渋谷区にある代々木公園や、東京都庁舎の隣にある新宿中央公園にもたくさんの小屋が建っていた。

上野公園のように定期的に立ち退きさせられることもなかったので、かなり立派な大きい小屋も建てられていた。

水道やトイレが近い場所は人気で、ズラッと並んで建てられた。どちらの公園も、まるで村のような雰囲気になっていた。公園利用者の中には、

「異様な雰囲気で怖い」

と訴える人もいたようだ。

最終的に、どちらも立ち退きになった。新宿中央公園は立ち退きにした後の場所に、大量の腐葉土や木を置いて新たにテントを建てられないようにした。仕方がないとも思うが、少し意地悪な措置だなとも思った。

熱病にかかってもテント内で寝ていたい

代々木公園は大部分が立ち退きになったが、一部は免れた。代々木公園はかなり広く、その場所は遊歩道などにも接していないため、スルーされたのかもしれない。普通に公園を利用していたら、まずその場所にたどり着くことはないだろう。

かなりしっかりとしたテントが並んでいた。テントの前で空き缶を潰している60代の男性に話を聞いた。

「俺はもう10年くらいここにいるよ。もともと水商売やってたんだけど、借金作っちゃってね。俺が住み始めた頃は200人くらいいたけど、ずいぶん減って今は20人くらいかな」

と語っていた。代々木公園では2014年にデング熱が発生して大きな問題になった。公園は40日間閉鎖され、徹底的に殺虫剤を散布するなどの措置がとられた。

「できれば移ってほしいみたいなことは言われたけど、誰も出なかったね。実際デング熱にかかったような人はいたけど、みんな誰にも言わないからね」

と語っていた。確かにデング熱は怖いが、いったん公園を出ても行く場所はない。寝る場所を見つけるためにさまようよりは、熱病にかかってもテント内で寝ていたいという気持ちはわかる。

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