内田隆
カーネルおじさんの像で有名なカーネル・サンダース氏がケンタッキー・フライドチキンを創業したのは、なんと彼が六十六歳のときのことでした。六十六歳で新しい事業を興すことは非常にリスクが高いことのように思えます。
創業にともなう失敗のリスクが数多くあります。精神的にも肉体的にも疲れ果てるかもしれません。一生をかけて貯めた預金がなくなるかもしれません。毎日の売上や出費に悩んだり、従業員のマネジメントに疲れたりと、新たな気苦労が増えるばかりに思えます。
それでも彼は始めました。何故でしょうか?
おそらく、彼はそれまでの六十六年の人生で、リスクに対して前向きに思え実際に行動できる自分を作り上げていたのでしょう。夢のため強い思いのため、何歳になっても新しいチャレンジを恐れなかったのでしょう。彼がリスクをとったからこそ、今日にも残る素晴らしい企業が存続し、私たちは美味しいフライドチキンを楽しむことができるのです。
リスクにも飛び込める(もちろんこれまでお話してきた成功確率をあげるための自分経営戦略を構築することは必要ですが)自分をつくりあげることは一日でできるはずがありません。毎日少しずつ自分を導いていく(セルフリーダーシップを発揮していく)ことが重要です。
それでは、私たちがリスクに飛び込める自分へと導けるようにするには今から何をすればよいでしょうか?
お勧めするのは日常の簡単なことから始めてみることです。そうやって少しずつ鍛えていくことで、仕事などでも新たなチャレンジ(他の人は負のリスクしか見られず飛び込めないところに)を掴み成功できるのです。
たとえば、次のことをしてみると良いでしょう。
1. 普段は着ないデザインや色の洋服を試してみる。
「似合わない」と誰かに批判され傷つくリスクはあるかもしれませんが、新しい魅力を発見するチャンスになるかもしれません。特に赤いネクタイは自信家に見せてくれますし、青いネクタイは誠実な印象をもたらします。自分が強化したいほうの色のネクタイを意識的に買ってみることも良いでしょう。
「似合わない」と誰かに批判され傷つくリスクはあるかもしれませんが、新しい魅力を発見するチャンスになるかもしれません。特に赤いネクタイは自信家に見せてくれますし、青いネクタイは誠実な印象をもたらします。自分が強化したいほうの色のネクタイを意識的に買ってみることも良いでしょう。
2. パーティや交流会などの場で、初対面の人に積極的に話しかける。
相手の反応が冷たくて居心地が悪くなるリスクがあるかもしれませんが、素晴らしいビジネスやキャリアのチャンスをもたらすかもしれません。
相手の反応が冷たくて居心地が悪くなるリスクがあるかもしれませんが、素晴らしいビジネスやキャリアのチャンスをもたらすかもしれません。
3. いつもと違う道を歩く。
道に迷うリスクはあるかもしれませんが、素敵な家や庭に咲く花に感動できるチャンスが待っているかもしれません。
逆に、次のような言葉はリスクをとる習慣を萎えさせてしまうのでやめましょう。道に迷うリスクはあるかもしれませんが、素敵な家や庭に咲く花に感動できるチャンスが待っているかもしれません。
「新しい人と話をするのは億劫だから、セミナーに参加するのはやめよう」
「この前もこの方法でうまくいったから、今回も同じやり方でやってしまおう」
「あの人は苦手なタイプに違いないから、話しかけるのをやめよう」
恐ろしいのは、本人が意識していないのにこのような思考をすることが習慣化してしまっていることです。
自分に言い訳をすることは簡単なことです。しかし、やってみて素晴らしい経験をしたことが、きっと誰にでもあるはずです。
心の内には「前向きな自分」と「後ろ向きな自分」のふたりの自分がいます。後ろ向きな自分、否定的な自分は舞台の脇役とし、「前向きな自分」をあなたの人生の冒険の主役に選んでみてはどうでしょうか?
もしもあなたが、「チャンスだから思い切ってリスクに飛び込もう」とするとき、あなたの周りにいる人が反対するかもしれません。たとえば、あなたが起業しようとすれば、誰かが言うかもしれません。
「結婚したら考えも変わるよ。家族を養わないといけないからね(独身の人に対して)」
「子どもができたら違うよ(新婚の人に対して)」
「受験にはお金がかかるから、子どもが中学生や高校生くらいになれば、君も起業などしなければ良かったと思うよ(小さい子どもがいる人に対して)」
しかし、ではいつになれば、人生のチャンスに飛び込めるようになるのでしょうか。このセリフに見られるような思考法が習慣化すれば、チャンスはおそらく、一生やってこないでしょう。
イギリスの詩人ジョン・ドライデンは言いました。
「はじめは人が習慣を作るが、やがて習慣が人を作るようになる」
マイケル・ジョーダンは言いました。
「自分がどこまでやれるかを決めるのは、誰でもない、自分自身である」
あなたが決めさえすればよいのです。
あなたがどこまでやれるか、冒険できるかどうかは、あなた次第です。
書家の相田みつをさんは述べています。
「具体的に動いてごらん。そうすれば、具体的な答えが見つかるから」
あなただけの具体的な答えが見つかることを期待しています。
内田隆(うちだ・たかし)
マサチューセッツ工科大学スローン経営大学院経営学修士(リーダーシップ、ネゴシエーション、戦略、起業を専門に学ぶ)。更に、ハーバード大学ビジネススクール、ケネディ行政大学院にてリーダーシップや組織経営を学ぶ。
在学中300人以上の世界のビジネスリーダー、国家元首達と会い、彼等のリーダーシップスタイルを独自に研究。特にビジネスリーダーシップやWin- Win型ネゴシエーションを家庭や趣味に応用した「人生のリーダーシップモデル」を独自に構築し定評を得る。
2007年株式会社フォロードリームを創立し代表取締役会長兼CEOに就任。他人を恣意的に動かすことよりもまずは自らをリード手本を示す「セルフリーダーシップ力」で社員力を経営競争力へと変える経営戦略&リーダーシップコンサルティングや講演、研修、執筆活動など幅広い分野で活躍している。
詳細プロフィールはこちらまで
HP: http://www.followdream.jp Email: info@followdream.jp
マサチューセッツ工科大学スローン経営大学院経営学修士(リーダーシップ、ネゴシエーション、戦略、起業を専門に学ぶ)。更に、ハーバード大学ビジネススクール、ケネディ行政大学院にてリーダーシップや組織経営を学ぶ。
在学中300人以上の世界のビジネスリーダー、国家元首達と会い、彼等のリーダーシップスタイルを独自に研究。特にビジネスリーダーシップやWin- Win型ネゴシエーションを家庭や趣味に応用した「人生のリーダーシップモデル」を独自に構築し定評を得る。
2007年株式会社フォロードリームを創立し代表取締役会長兼CEOに就任。他人を恣意的に動かすことよりもまずは自らをリード手本を示す「セルフリーダーシップ力」で社員力を経営競争力へと変える経営戦略&リーダーシップコンサルティングや講演、研修、執筆活動など幅広い分野で活躍している。
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