マツキヨ・ココカラ提携、「経営統合」の前触れか

ドラッグ業界1位・ウエルシア包囲網の可能性

今回の資本業務提携の先には「経営統合がある」と見る業界関係者は少なくない。

マツキヨの松本社長は「資本業務提携ならば、どちらかが転んでも(経営不振に陥っても)、両方がこけなくてすむ。M&Aは、場合によっては両方こけることになる」と経営統合の可能性を否定する。だが、この発言は、現時点では高利益率を誇るマツキヨでさえ、先行きについては危機感を持っていることを示唆している。

仮にマツキヨとココカラが経営統合すれば、売上高は1兆円規模に近づく。これは業界最大手のウエルシアの売上高7791億円を軽く凌駕する。

マツキヨ・ココカラに参加する地方ドラッグも

マツキヨ・ココカラ連合が実現すれば、ほかの地方ドラッグストアが加わる可能性も大きい。マツキヨはここ数年、収益性の低かった地方子会社を、店舗ごとの人件費や経費を緻密に分析することで立て直した経験がある。ココカラの店舗でも効果を生み出すことができれば、マツキヨ・ココカラ連合への加盟に手を挙げる地方ドラッグストアが出てくる可能性がある。

地方子会社の立て直しが一段落し、マツキヨは資本業務提携に踏み切る体力がついてきた。今後ココカラとの経営統合に至れば、収益面もさらに押し上げることができる。5月24日時点での時価総額はマツキヨ3485億円に対し、ココカラ1080億円。「マツキヨにとって、経営統合のデメリットは今のところ考えられない。可能性としては十分にあるだろう」と、大和証券の川原潤シニアアナリストは話す。

ココカラの塚本厚志社長は「マツキヨは関東圏、ココカラは関西圏に店舗が多い」と強調する。しかし、マツキヨもココカラも同じく都市型を得意としているため、両社で店舗の競合が少なからず出てくる。こうした懸念材料を払しょくしていく必要がある。

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