グローバルエリートが東南アジアをご案内 首長族vs. 腹太族の遭遇!?

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最後はシンガポールで、ズークアウト

さぁ、注目の東南アジア旅行先ランキングだが、最後にご登場いただくのは……シンガポール、おめでとう!! 

ここも私にとっては旅行先というよりか働き先という感じなのだが、最近、日本の金持ちが日本の税制に絶望してどんどん移住していることでも有名な国である。実際、金持ちが世界中から集まってきていて、所得水準は日本よりはるかに高く、車も家もお酒もバカ高い。

車に至っては渋滞を防ぐため車を保有するコストが高められており、日本で車を買うのと比べて実に4倍くらい払わなければならない。したがってこっちでフェラーリに乗っている人は、リアル金持ちであり、特に白のフェラーリの人がさらに金持ちの可能性が高い。これは皆、1台目は赤のフェラーリを買うので、白を持っている人はフェラーリを何台も持っている可能性が高いからだ。

ランドマークがあの寂しげなマーライオンだったシンガポールの新たなランドマークとして、マリーナ・ベイ・サンズが登場したわけだが、これほどの再開発成功も珍しい。今の何かと世界最先端にいるシンガポールをうまく象徴したビルだと思う。なお、シンガポールは日本からレストランや企業がどんどん進出しているが、最近、親戚の子供(日本の公立高校)の修学旅行先がシンガポールだと聞いて、シンガポールの成功に学ぼうという意識が高まっているのだと実感する。

ちなみに私はギャンブル嫌いなので、マカオでもベガスでもシンガポールでも、友達付き合いでご一緒するだけで私自身はほぼやらないが、マリーナ・ベイサンズのカジノの中の中華料理屋さんは絶品である。

ある日、あなたの年収に目がくらんだかわい女友達がこの奇妙な形のホテルの頂上にある空中プールに連れて行って、とせがむかもしれないが、宿泊客あ以外は使えないので安請け合いせず(本命以外なら)断固断ろう。おまけに頂上のプールは立派だが、実は部屋自体は結構普通なのである。

小さい国なのに、何から何までグローバルスタンダード

クラークキーの酒場にしてもシティビルの上のエアアジアにしても、何かと欧米チックなシンガポールであるが、インドや東南アジア系の方やアラブ系の方も多く、リトルインディアとかも全然リトルではなく、アジアの都市の中では最もインターナショナルな環境である。

仕事をする分には税金も安く、どの国に出張するにしても便利でよいので、シンガポール単体で楽しむというより、東南アジアを周るときの拠点くらいにお考えいただいたほうがよいだろう。

最後に申し上げるが、シンガポール動物園や有名な植物園は世界一級のクオリティで、シンガポール国立大学に足を延ばされると、その広大で美しいキャンパスに圧倒されることだろう。ちなみに季節が冬の今こそ、ぜひ、シムズアベニューで地元のドリアンを食べまくるのを忘れないでいただきたい。そしてケチらず、1個日本円で5000円くらいする最高級品を頼むと、意外と匂いがなく、味が濃厚なそれはそれはおいしい異次元ドリアンを楽しむことができるだろう。

シンガポールは国土は小さい国なのだが、ある施設一つひとつは世界水準の規模とクオリティを誇っている。ああそうだ、クラブ好きのあなたは、セントーサ島でのズークアウトをお忘れなく!

ムーギー・キム 『最強の働き方』『一流の育て方』著者

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Moogwi Kim

慶應義塾大学総合政策学部卒業。INSEADにてMBA取得。大学卒業後、外資系金融機関の投資銀行部門にて、日本企業の上場および資金調達に従事。その後、大手コンサルティングファームにて企業の戦略立案を担当し、多くの国際的なコンサルティングプロジェクトに参画。2005年より外資系資産運用会社にてバイサイドアナリストとして株式調査業務を担当した後、香港に移住してプライベート・エクイティ・ファンドへの投資業務に転身。英語・中国語・韓国語・日本語を操る。著書に『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』と『一流の育て方』(母親であるミセス・パンプキンとの共著)など。『最強の働き方』の感想は著者公式サイトまで。

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