"和製LCC"ピーチが成功したこれだけの理由 井上CEOが語る、格安航空の必要条件

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日本初の格安航空会社(LCC)として、2012年3月から就航しているピーチ・アビエーション。関西国際空港(大阪府泉佐野市)を拠点に、ピンクを基調にしたカラーリングの機体を飛ばしている(2013年末時点で国内9路線、国際5路線)。初フライトから3年目を迎える2014年は、沖縄の那覇空港に第2拠点を設ける計画も進行中だ。
関空を拠点とするピーチのビジネスモデルは当初、多くの専門家から「失敗する」と酷評を受けていた。ところが、これまでの平均搭乗率は約85%という高水準で推移。成田国際空港を拠点に、同じく2012年に就航した和製LCCのジェットスター・ジャパンやバニラ・エア(旧社名はエアアジア・ジャパン)に比べて、「頭一つ抜けている」との評価に変わっている。
事前予想を覆した好調の秘訣は何か――。38.67%を出資する筆頭株主である全日本空輸(ANA)出身で、創業時からピーチを率いる井上慎一CEO(最高経営責任者)に聞いた。

ピーチはライフスタイルを変えるツール

――ピーチは就航開始から約1年半後の2013年9月に、累計搭乗者数300万人を達成しました。

当初計画よりも、2カ月早く到達しました。ピーチが就航を開始する前の関西国際空港は、年間利用者が1400万人程度でしたから、約2割を運んだ計算になります。これまでの平均搭乗率は約85%と、当初想定していた70~75%程度よりも高く推移しています。株主との約束でもありますが、今年度(2014年3月期)に単年度黒字化、2015年度に累積損失を一掃するという目標に向かって、ひた走っています。

ピーチのお客様は初めて航空機に乗る人が多く、男女比率が1:1と女性が多いことも特徴なのですが、潜在需要を掘り起こし、リピーターの獲得にもつながっています。ライフスタイルを変えるためのツールとして、ピーチを使いこなし始めてくださっています。

――その要因は何でしょうか。

私たちは就航開始前に、ビジネスプランを相当練り上げたという自負があります。それがよかったのではないかと思っています。

まずLCCの特徴である手頃な価格と、それを支えるコスト構造ができていることです。たとえば、関空―ソウル(仁川)の日帰り往復運賃は最安7000円台。それとブランドです。2013年秋に成田―関空線を就航した際、(元AKB48の)篠田麻里子さんとのコラボレーションにより、「キュート&クール」というコンセプトを強く訴えたのですが、うまく受け止められました。

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