中国発"黒船LCC"は国内線をこう攻める 「春秋航空日本」は地方からの風に乗れるか
2014年、日本の国内線LCC(格安航空会社)市場に“黒船”が襲来する――。中国・上海を拠点とする春秋航空が中心となって設立した「春秋航空日本」。来年5月末、同社は成田―広島、高松、佐賀の国内線3路線に就航する予定だ。
これに先立ち、2013年12月26日に成田国際空港で機体と客室乗務員の制服が披露された。就航当初は、3路線を毎日各2往復で運航する予定。5年かけて、ボーイング737-800型機を20機まで増やす計画だという。
あえてマイナー路線を選択
春秋航空日本は、国内で4社目となるLCCだ。2012年に就航したジェットスター・ジャパン、エアアジア・ジャパン(現・バニラエア)、ピーチ・アビエーションは、いずれも那覇、札幌などの主要都市を中心に路線網を展開しているのに対し、春秋航空日本は広島、高松、佐賀を就航先に選んだ。
これは、親会社である春秋航空と歩を一にしたものだ。同社が上海から日本に飛ばしているのは、国内空港の中でも着陸料が相対的に安い茨城、高松、佐賀の3つ。国内線の就航地も、あえて主要空港を使わず、中国地方の中核都市である広島、そして春秋航空の上海線が就航する高松、佐賀を選んだ。
広島はLCC未就航地であり、284万という県民人口を考えると、低運賃が実現されれば、首都圏と広島を結ぶ新ルートとして定着する可能性は高い。また、原爆ドームや厳島神社といった世界文化遺産を訪れる外国人旅行客の需要も想定される。
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