スカイマークはこうやって消耗戦から脱する 西久保社長が語る、航空業界で生き残る術(すべ)
快適さを最優先に
――A330導入の具体的なスケジュールは?
機数は全部で10機、すべてオペレーティングリースで導入する。まず2機でスタートし、2014年中には全部で6機、残り4機が15年の導入になる。3月22日から羽田―福岡線へ、およそ半年後に沖縄線へ投入する。さらに新千歳線にも、という流れだ。
A330では、今までとまったく違った試みをやる。従来のシートを廃止して、全席を広めのプレミアムシートにする。シートピッチ(前後の席の間隔)は38インチとし、国内の一般的な標準座席より8インチ、20センチメートルほど長くした。
横幅も広くなっている。また、シート素材もあえて布張りにした。布のほうがすべらないし、お尻が落ち着く。レザーよりもメンテナンス費用がかかるが、快適さを優先した。実際にこの新しいシートを一度体験してもらえれば、きっと快適さを感じてもらえるはずだ。
――シートを広くする分、A330導入路線の運賃値上げはあるのか。
今回のA330導入とは関係なく、今後、運賃は見直す必要があると考えている。
円安で燃料コストの負担が増しており、そろそろ上げていかないと収益が出にくくなっている。これは他社も同じ状況だ。今後、若干の値上げはやむをえないと思っている。
A330導入路線に関していえば、プレミアムシート導入を理由に普通運賃を値上げするつもりはないが、(早期予約割引の)割引率を従来より多少下げることは検討している。
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