知らないとヤバい!大学入試の「英作文」事情 ひたすら難化、そして問題も激変している

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つまり、大学入試はちっとも簡単になっていないのです。むしろ、入試問題の質が高まり、20年前、30年前と比べ、かなり過酷なものになっているといえるでしょう。

大学入試英語は「超」長文化している

さて、難進化を続ける大学入試ですが、英語はどのような変化を続けているのでしょうか。2017年の日本英語教育学会の全国大会(於島根大学)でもシンポジウムのシンポジストとして発表させていただきましたが、大きくまとめると次の3点に集約されます。

(A)長文総合問題の「超」長文化
(B)英文法問題の減少
(C)英作文問題の増加

大学入試英語問題の変わらぬ変化は英語長文のさらなる長文化です。これを「超」長文化と名付けることにすると、この変化には量と質の2つの側面があります。

量に関しては、ものすごく分量が増えました。大学入試英語の試験時間は、30年前も現在も変わらないのですが、長文総合問題の分量は単語数で測るとおよそ2倍(!)になっています。

このような長文化に伴い、出題される英文もかなり変わってきています。「超」長文化以前は、難解で抽象的な英文の断片が出題され、それを丁寧に読んで、きちんと解釈したり、和訳したりすることが大学入試での英文読解のすべてでした。しかし、「超」長文化に伴い、まとまった内容の英文が出題されるようになり、英文の内容と展開を国語の現代文の問題を解くときのように追いかけていくことが受験生に求められるようになりました。

この「超」長文化時代の大学入試英語を解くために、受験生が身につけなければならないことは次の3つです。

(1)次の展開を予測すること
(2)現在読んでいる内容を具現化すること
(3)背景知識の活用

(1)と(2)は予備校の教室指導のメインです。しかし、問題は(3)です。最近は、自分の好きなことや関心のあることは非常に詳しくても自分の関心のないことはまったくといっていいくらい無知という生徒も増えているので、長文の背景に関しても授業では詳しく話すようにしています。

進学校を目指している高校の中には、早期でのコース別の授業を取り入れているところもあり、私大専願者のために私大進学コースと称して教える科目を絞り込んでいるところもあるようですが、現在の大学入試長文の出題傾向を踏まえるとこれはあまりいい選択とはいえません。

次ページ背景知識が豊富な受験生が有利なことは明らか
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