施工品質が「人」によって左右される大問題

建設現場の「技術の見える化」が必要な理由

「会員数約60万人の全国建設労働組合総連合(全建総連)がコアになってCCUSの普及は進むだろう。ただ全建総連会員の現場は小規模なのでパソコンなどの入退場端末は使えない。その要望を受けて、スマートフォンで簡単に管理できるアプリの開発をほぼ終えており、近く全面採用される予定だ」

CCUSとのAPI連携第1号に認定されたラピーダの早川一郎代表取締役は、鹿島建設でCCUSの前身となるシステムの開発に携わり、退社後にベンチャー企業を立ち上げた。ある意味、CCUSの課題を最も知る人物であり、普及に向けてさまざまな開発に取り組んでいる。

「Easy Pass」とは?

API連携の認定第1号となった製品「Easy Pass」は、パソコンや専用ソフト、通信装置などを用意しなくても、弁当箱のような装置を電源につなぐだけで、IDカードを読み取ってクラウド・サーバーにデータを送り、CCUSともデータ連携できる。まだ鹿島で試験運用が始まったばかり。大成建設、戸田建設、熊谷組などからも引き合いが来ているが、本格出荷はこれからだ。

開発中のスマホ・アプリは、GPS(全地球測位システム)機能付きのスマホを使って小規模な工事現場での入退場を確認して時間を記録し、サーバーにデータを送信する。こうした便利な機器やアプリが使えるようになると、CCUSの普及も進むだろう。

「API連携は申請済みで、認定試験の日程もまだ決まっていないが、今上期中にはCCUS連携機能をリリースしたい」――。建設業界最大の労務・安全管理クラウドサービス「グリーンサイト」を運営する三菱商事の子会社MCデータプラスの飯田正生社長も、API連携による利便性向上に意欲を見せる。

グリーンサイトは2005年から運用を開始し、これまでに5万社以上の建設会社と契約。常時1万6000以上の現場で利用され、約130万人の建設技能労働者の名簿が登録されている。このサイトを利用すれば、法律で義務付けられている労務・安全管理の届け出書類の作成や現場への入退場管理も行えるので、大手ゼネコンなど多くの建設会社に利用されてきた。

ただし、民間サービスなので技能労働者登録時の本人確認は行っておらず、ここがCCUSとの大きな違いだ。

同社では、建設業振興基金からの要請で、グリーンサイトの情報をCCUSの技能者登録に利用して、登録事務負担を軽減できるサービスを昨年暮れから提供している。しかし、グリーンサイト利用者にとっては、CCUSに登録するには本人確認の手続きなどが必要になる。130万人の利用者にCCUS登録を促すための対策をどうするかが課題だ。

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