なぜ日本には外国人労働者が殺到しないのか

日本の「働く国としての魅力」は61カ国中52位

訪日外国人旅行者数は増えているものの…(撮影:今井康一)
残業規制、22年ぶりの低水準の失業率、ブラック企業など、最近「働き方」についてのニュースを目にしない日はない。なぜ今「働き方」にこれほど注目が集まっているのか。その理由は、日本で労働人口、つまり「働き手」が足りなくなりつつあることに尽きる。
4月に刊行された『誰が日本の労働力を支えるのか?』の執筆者のひとりである寺田知太氏が、日本の労働力不足の現状と外国人労働者にとっての日本の評価について解説する。

一億総活躍社会でも全然足りない「働き手」

『誰が日本の労働力を支えるのか?』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

先週、国立社会保障・人口問題研究所が日本の将来人口推計を発表した。人口は2065年に8808万人に、なかでも、15~64歳のいわゆる「働き手」である労働人口は、2015年比の4割減となる4529万人という見通しである。

この労働人口の減少は、日本の大問題である。総務省統計局の調べによると、過去15年間でおよそ200万人も労働人口がすでに減少している。この数は四国地方全体の労働人口に匹敵する。。

経済界にも、すでにその影響は出始めている。たとえば、ヤマト運輸の時間帯指定の見直しがそうだ。ドライバーが足りない。足りない中サービスを維持するために残業や無理をする。その結果トラブルやさらなる人材流出につながり、提供サービスや業務管理全体を見直さざるをえなくなっているのだ。

かつてのように、「働き手」が十分にいて、終身雇用を信じられた時代であれば、残業や無理を前提としたマネジメントが可能であった。しかし、人口減少に伴う「働き手」不足が深刻化すると、そうした残業や無理を積み重ねてきた業界や企業から「働き手」が逃げ出し、これまでどおりのサービスが維持できなくなってきている。

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