新人もベテランも「メモ」を取るべき科学的根拠 メモを取らない人の仕事はかなり非効率だ

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記憶に関するミスをなくす第一歩は、「今はしっかり覚えている感覚があるけど、この腕を放したら忘れてしまうんだよな」と、ワーキングメモリの特性を認識することです。

また、「ワーキングメモリの負荷を減らす」ことも大きなポイントになります。その方法はいくつかあるのですが、原始的で、最もわかりやすい例がメモなのです。

メモを取らない人は仕事が非効率

メモを取る習慣がない人からすれば、メモを書く手間を省いて仕事を少しでも効率化している気になっているかもしれません。しかし、メモに書かずに頭で「覚えておかなきゃ」と思うこと自体がワーキングメモリのムダ遣いであり、仕事の非効率化の要因になっているのです。

『図解 仕事のミスが絶対なくなる頭の使い方』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

ワーキングメモリは短期的に記憶を保存するだけではなく、脳の作業台でもあるのです。覚えておかないといけない量が増えるほど、作業台が狭くなり(=注意を消費し)、複雑な情報の処理ができなくなります。

その点、メモに書き残せば、即座にワーキングメモリを解放できますので、仕事の精度やスピードも自然と上がるのです。

先輩社員が新人に対して「メモをとれ」と口うるさく言うのは、今までの新人たちの姿や、自分の若い頃の実体験から、どうせすぐに忘れることが目に見えているからです。

とくに新人の頃は新たに覚えないといけないことが膨大にあります。

ぜひメモを活用して効率的に仕事を覚えていってください。ベテランの方も、これを機にメモの効能を再確認し、仕事のミスを減らしていってください。

宇都出 雅巳 トレスペクト教育研究所代表・学習コンサルタント

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うつで まさみ / Masami Utsude

速読×記憶術を活用した勉強法の専門家。トレスペクト教育研究所代表。1967年生まれ。東京大学経済学部卒。出版社、コンサルティング会社勤務後、ニューヨーク大学に留学(MBA)。外資系銀行を経て、2002年に独立。30年以上にわたり、速読・記憶術を試験勉強に活用しながら実践研究を続け、独自の勉強法を確立した。多くの受験生を司法試験、医学部受験という難関試験で合格に導きながら、自らもCFP、行政書士、宅建士、50代で公認会計士、システム監査技術者試験などに合格。現在は監査法人に勤務。著書に『速読勉強術』(PHP文庫)、『どんな人でも1番結果が出る勉強法 合格は「あたりまえ化」の法則』(TAC出版)など。

 

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