新人もベテランも「メモ」を取るべき科学的根拠 メモを取らない人の仕事はかなり非効率だ
ここで、ワーキングメモリとその容量の小ささを実感してもらうために簡単なテストをしましょう。まずは次の文章を読んでみてください。
ワーキングメモリは「注意」によって成り立つ
さて、会社案内はどこに送らないといけなかったか、思い出せますか? あなたは今、「頭の中がパンパンになった」感覚があると思います。それがまさにワーキングメモリがいっぱいの状態です。会社名や人名でワーキングメモリが埋まってしまったのです。
ワーキングメモリが貯蔵できる事象は、せいぜい7つ前後(7±2)と言われていますから、これは当然です。また、最近の研究ではもっと少なく、4±1という説もあるほどです。
もう少し詳しく説明すると、新しい情報を記憶するにはそれに「注意」を向ける必要があります。
この場合、「注意」とはいわば、情報をつかむことができる「腕」であり、ワーキングメモリでの「記憶」とは、「情報がその腕につかまれている状態」だと表現することができます。
そして、この腕は7本ないし4本前後しかないわけです。図のように、注意の腕でつかんでいるときは「確かに覚えている」と感じても、新しい情報をつかむために元の情報を放してしまえば、あっさりと忘れてしまうのです。
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