「教えない」先生がこれから増えていく理由 EdTechが「教室」と「先生」の役割を変える
EdTechに対する誤解
くまのぬいぐるみ397円、サッカーボール315円、つみき942円。教室前方のスクリーンに映し出されたおもちゃのなかから、小学4年生の女の子が3つ選んで、画面左下にあるカゴのなかに入れました。
「1654円!」
すぐさま、みんなが声を上げる。画面に表示される「おかいあげ!」の文字。
「やった! 買えた」
先生が喜ぶ。子どもたちも得意げです。
これは東京にある学習塾での一幕です。この学習塾では現在、子どもたちの暗算力を効率的に伸ばすために、そろばんをベースに独自に開発したタブレットを用いた学習アプリを採り入れた教育に取り組んでいます。
アプリで効果的な学習が完結するのであれば、子どもたちは教室に足を運ぶ必要はありません。しかし、ここでは今でも教室での教育を続けています。それには理由があります。
「子どもに合った効果的な学習」をうたうアプリが数多く登場すると、「学習アプリに任せておけば安心」と思ってしまいがちです。しかし、それは大きな誤解です。アプリを採り入れてもなお、「教室」や「先生」の必要性は変わりません。ただし、EdTechの登場によって、それらの役割が変わってきています。
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