東大生が断言!「作文」こそ一番本質的な勉強だ 偏差値35から東大に合格した「僕の書き方」

拡大
縮小

僕も昔は、ほかの人が見ても何が言いたいのかわからないノートを書いていました。当時はそれを親や先生に指摘されると「いや! 自分はわかるので!」と反論していました。しかし最近になって当時のノートを引っ張り出して読んでみると、僕自身にも何が書いてあるんだかまったくわかりませんでした。

つまり僕は、昔はノートを作るという「作文」ができていなかった。だから偏差値35だったんです。

でも、2浪して、東大に合格しようと考えたとき、僕は自分のノートを予備校の友達みんなに配るということをしていました。先程申し上げたとおり、自分のできなかった東大の過去問や、解けなかった模試の問題の解説ノートをコピーして予備校の仲間に配っていたのです。

作文すると「どこがわからないか」がわかる

この勉強法で1つポイントなのは、「作文を見せることで、自分がわからないところがわかる」ということです。もしあなたの作文の中に相手に伝わりにくい箇所があったら、そここそが、あなたが理解しきれていないところです。あなたのインプットが不十分だから、アウトプットが不十分になっている可能性が高いのです。

だから、とにかく誰かにそのノートを見てもらいましょう。家族でも、友達でも、誰でもいいです。見てもらって、きちんと説明できているのかできていないのか、伝わるか伝わらないかを聞くのです。ちゃんと作文を見てもらって、伝わりにくいポイントを教えてもらうようにしましょう。

いかがでしょうか?

「そうは言っても、やっぱり作文するのはちょっとハードルが高い!」という人もいると思いますが、作文というのは、数をこなしていくうちに、そしてそのフィードバックを誰かからもらっているうちに、自然にうまくなっていくものだと思います。

僕の「説明ノート」も、はじめは「何を言ってるんだか、全然わからないよ!」と友達に言われるようなお粗末なノートだったのですが、先ほどの「白紙勉強法」と同じで、実践していくうちにどんどん洗練されていきました。

まずはやってみようと思うこと。これがすごく重要なのです。だからみなさんもぜひ、「作文」を実践してみてください!

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT