仕事のできない人は「勘」の力をわかってない 論理的思考は大事だがそれだけでも不十分だ
例えば社会人になったばかりの頃などに、先輩や上司からロジカルシンキング(論理的思考)の重要性を強調された、というような経験は誰にでもあるのではないだろうか。仕事をするうえではデータや数字に基づいて物事を論理的に考えることが重要であり、決して勘を頼りにしてはならないという考え方である。
ロジカルだけではなく「ひらめき」も必要
ある意味で、それは当たり前すぎること……というより私たちの多くは、それが当然だと思い込んできた節がある。しかし、そのような考え方に疑問を投げかけているのが、『右脳思考』(東洋経済新報社)の著者、内田和成氏だ。
ただロジカルに考えるだけでは足りず、そこには「ひらめき」の類いも求められるべきだということである。そのため本書において内田氏は、感覚・感情、直感、勘など、論理(ロジック)では説明できないひらめき・思いつき・考えを総称して「右脳」としている。
そして、それに対する左脳とは、ロジック(論理)そのもの、あるいはロジックで説明できるものだ。
とはいえ内田氏はここで、ロジカルシンキングを否定しているわけではない。ロジックだけではなく、勘や感情など、つまり右脳を働かせれば、仕事をより効率的に進めることができ、成果も上げられると主張しているのだ。
その点を踏まえたうえで、仕事でなにかの問題を解決する状況について考えてみよう。
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