仕事のできない人は「勘」の力をわかってない 論理的思考は大事だがそれだけでも不十分だ

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解決策は左脳で考える

次の検討・分析ステージは、インプットしたなかから「なにが真の課題なのか」を見出し、それに対する解決策を策定するプロセス。一般的には、仕事において最も大切だと思われているステージだ。

インプットステージとは異なり、こちらの骨子となるものは分析や考察、考えた戦略・代替案(解決策)の評価など。したがって、いわゆるロジカルシンキングが重要になってくるわけである。

理由は明白だ。例えば「本当の課題はなにか」を抽出するためのデータ分析、複数存在する課題を大小関係や関連づけを考えて構造化すること、全体に課題をもれなくカバーできているかのチェックなど、課題の整理のために行われる業務はどれも、ロジカルシンキングの教科書には必ず出てくるような作業ばかりだからである。

それは、一定の訓練を積みさえすれば、多くの人ができるようになる作業でもあると内田氏は言う。

決定し、実行に移していくのは右脳が中心。

次のアウトプットステージですべき「意思決定」とは、例えばこのようなことだ。

・ 検討・分析ステージで導き出された代替案(解決策)を採用するのか、しないのか
・ 複数出てきた代替案(解決策)の選択肢のなかからどれを採用するか

すなわち意思決定が重要な意味を持つこのステージでは、右脳的な判断によって決めることになるわけである。

もちろん、検討・分析ステージで合理的に導き出された結論に納得できるのであれば、決めるのはさほど困難ではないだろう。ところが往々にして、そううまくはいかないものでもある。

右脳が導き出す結論

出てきた答えをそのまま実行するには勇気が必要だとか、逆にしっくりこないとか、違った選択肢を選びたいとか、悩ましい問題が次々と発生するものだからだ。

だとすれば、そこで勢いをつけて決断する際には右脳の力が必要となる。

決定し、実行に移していくのは右脳が中心。

実行段階については、あなたの想像以上に右脳が大切になる。なぜならば、人は理屈では動かす、感情で動くからだ。
そのため、人を動かしたり、組織を動かしたりするためには、まず相手がロジックを理解する以上に、感覚で納得する必要がある。コンサルティング業界では、「腹落ち」という言葉をよく使うが、「理屈はもちろん、感覚で大いに納得している状態」のことを指す。(64ページより)

腹落ちさせるために欠かせないのは、相手に実行させたいと考えていることについて、「相手がどう思っているのか」を理解すること。そのためには感覚が重要な意味を持つことになるので、まさに右脳で感じ取る世界だというわけだ。

その結果、「相手は納得していない」という結論に達したのであれば、次は「(相手は)なにが引っかかっているのか」、あるいは「どうしたら納得してもらえるのか」について考えるべき段階だ。

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