堀ちえみさんが患う「口腔がん」はどんな病気か

早期発見しにくく日本では毎年7000人が罹患

堀ちえみさんのソロコンサート「青春の忘れ物」の会見で=2005年7月28日、大阪市(写真:日刊スポーツ新聞社)

タレントの堀ちえみさん(52歳)が、自身のブログで「口腔がん」の一種である舌(ぜつ)がんのステージ4であることを明かし、驚きが広がっています。

がんは全身のさまざまな部位にでき、舌がんに限らず、いずれのがんも早期発見がかなり重要です。日本人に多いのは胃、大腸、肺、前立腺、乳房などで、これらの部位は種々の診断機器を使った検査技術が発達したため、早期発見率も上がっています。一方で、口腔がんは直接目に見える部位なのに、ほかの部位に比べるとご自身でのセルフチェックの認識の低さや、自覚症状の少なさから、早期発見が遅れがちです。

筆者は歯科医師としての知見や経験を基に、歯や口周りの情報を「ムシバラボ」というサイトで発信していますが、その中でも強く訴えていることのひとつが、口腔がんという病気の恐ろしさです。一口に口腔がんといっても、舌がんや歯肉がん、口底がんなど、さまざまあります。

歯が舌に当たることが一因と考えられている

このうち堀ちえみさんが闘病中であることを告白した舌がんは、歯が舌に当たることで慢性的な刺激になり、がんの一因になると考えられています。

舌がんは飲酒や喫煙を長期に及んで続けていない人の場合は、歯が欠けて慢性的に舌に当たっていたという人や、合わない義歯を長期的に使用していたなども可能性もあると考えられています。また、初期の舌がんは口内炎に似ているため、正確に見極めることが難しい場合が多いです。

口内炎が1週間経っても治らないような場合は、かかりつけの歯科医院や専門医院をできるかぎり早めに受診することをお勧めします。さらに形がはっきりとした丸形ではない、表面がざらつき、しこりが触れるほどになっているときにも注意が必要です。

舌がんは進行すると、表面が潰瘍(かいよう)になり、痛みや出血、強い口臭といった症状が現れます。さらに転移などがみられる場合は首のリンパ節に転移する場合が多く、首のリンパ節の腫れなどが現れることがあります。また、舌の奥にある舌扁桃という扁桃腺との見分けも難しい病気です。

次ページ普通の人が初期段階で気づくのはかなり難しい
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 意外と知らない「暮らしの水」ウソ?ホント?
  • 財新
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
トレンドライブラリーAD
人気の動画
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
日本人が知らない「ビタミンD」不足の怖さ
日本人が知らない「ビタミンD」不足の怖さ
「上司の品格」を疑われる、やってはいけない7つの質問
「上司の品格」を疑われる、やってはいけない7つの質問
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
SDGsが迫る企業変革<br>ビジネスと人権

サプライチェーンの中で起きる人権侵害への意識が高まっています。欧米では法制化が着実に進展し、企業に対し人権リスクの把握と対策を求める動きが顕著に。欧米に比べて出遅れている日本企業の現状を多角的に検証します。

東洋経済education×ICT