入居前に確認、「マイホームの欠陥」の見つけ方 現場監督や職人の技量や意識に左右される
春は引っ越しのシーズンだが、住宅業界からみれば「物件引き渡しのシーズン」であり、この時期に懸念されるのが「工期の遅れ」だ。折からの職人不足などの理由で、多くの新築工事現場で工期の遅れが目立っている。
一方契約上の引き渡し日は決まっているため、工期に間に合わせようと、勢い、雑な工事やうっかりミスと思える工事が増加している。加えて現場監督の担当現場数が多く、すべてをくまなく見切れないといった実情もある。
かつて2006~2007年の住宅市場プチバブルの際には、やはり工期が間に合わないケースが続出、現場では雑な工事や、そもそも工期に間に合わないケースが多発した。しかし契約者にとってみれば一生に何度とない大きな買い物。きちんと工事され、欠陥のないマイホームを、期日どおりに引き渡してもらいたいもの。ここで重要になるのが、引き渡し前の「内覧会」である。
内覧会にどう臨むか
新築マンション・一戸建ては建物完成前に販売され、いわゆる「青田売り」が一般的なため、購入者はモデルルームやパンフレットを見て契約をする。
実際に建物を見ることができるのは、建物工事が終了した時点で行われる「内覧会」で、建物の引き渡し数週間前~1カ月前に行われる。この内覧会は非常に重要だ。内覧会にどう臨むかで、入居後の安心感や満足感に大きな差が出るからだ。それはなぜか。
この内覧会には、大きく2つの意味合いがある。1つは「完成お披露目会」ということ。購入者は内覧会で初めて、自分が契約した物件を確認できる。内覧会のもう1つの重要な意味、それは「購入者による建物検査」ということだ。工事の仕上がりは、売り主の不動産会社もチェックしているものの、最終的には購入者のチェックが必要になる。
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