アップル「機能向上に個人情報は不要」の真意

本社の「プライバシー情報」担当者を直撃

アップルCEOのティム・クック氏は、プライバシー情報を基に事業基盤を構築しようとする企業をあからさまに批判している。写真は2018年10月の新製品発表会(筆者撮影)

アップルはプライバシー情報をビジネスにする事業者に対する批判を強めているが、では自社製品ではどのように個人情報を扱っているのか。個人情報が集中するスマートフォンの販売を主な事業とするアップルは、明確なポリシーを持ってプライバシーを保護していると主張している。

そしてプライバシーを保護したうえで、機能やユーザー体験を高め、製品を進化させていくことが可能だという。

“プライバシー情報の事業化”へ嫌悪を隠さないアップル

フェイスブックによる個人情報流出問題が発覚して以降、個人情報とひも付けられたさまざまな行動履歴が、どのように扱われているのかが注目されるようになってきている。

特定個人の属性と行動が、広告やクーポン配布などの事業に応用されていることは以前から指摘されているが、アメリカ大統領選の結果にも影響を与えた可能性に言及されるに至り、無料で消費者向けサービスを提供する事業者に批判的な目が向けられるようになったのはご存じの通りだ。

そんな中、1月のラスベガスで見慣れないビルボードの広告を見て驚いた。

テクノロジー業界で最も大きなイベントの1つであるCESに行く途中、、カジノ街からラスベガスの会場に向かうモノレールから見えるビルボードに「What happens on your iPhone, stays on your iPhone(iPhoneで起きたことは、iPhoneにとどまる)」というアップルが掲示した広告が見えたのだ。

“驚いた”理由は、これまでアップルがこうした主張を、表向きにはあまりしてこなかったからだ。

2月6日、アメリカのアップル本社で担当者に話を聞いた。

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