インテリジェンスから見た、がん秘密兵器説

甘利大臣はTPP交渉中、なぜ舞台を去ったのか(上) 

そんな時、彼らはお手上げになってしまわないのである。そうではなくて、あくまでも自らに都合の良い「現実」を創り出すため、インテリジェンス機関(工作機関)を動かすのである。こうした活動のことを非公然活動(covert action)という。そして、こうした「非公然活動」の中に“都合の悪い相手国の政治家をがんにしてしまう”という工作活動が含まれていることは、実のところ、インテリジェンスの世界では「常識中の常識」になっているのだ。

実は、世界的に見ると、このことはすでに問題視されている。「事件」の現場となって来たのは、12月6日に上梓した小著最新刊『ジャパン・ラッシュ──『デフレ縮小化』で日本が世界の中心となる』(東洋経済新報社)でも指摘したとおり、私たち日本人からすると、どうしても縁遠く感じてしまう中南米諸国だ。

具体的にいうと、2012年2月27日付の英系有力紙「ガーディアン」が「がんは秘密兵器か?」と題して、次のような指摘をしているのである:

●中南米ではここに来て余りにも多くの指導者たち(下記)が「がん」に罹患し、多くの場合、命まで落としている。これはあまりにも不自然である。
―ネストル=キルチュネル・アルゼンチン大統領(結腸がん)
―ジルマ=ルセフ・ブラジル大統領(リンパ腫がん)
―ルイズ=イナチオ=ルラ=ダ=シルヴァ・ブラジル大統領(喉頭がん)
―フィデル=カストロ・キューバ国家評議会議長(胃がん)
―エヴォ=モラレス・ボリヴィア大統領(鼻がん)
―フェルナンド=ルゴ・パラグアイ大統領(リンパ腫がん)

●「反米の闘士」として知られていたが、最後は心臓発作によって今年(2013年)3月6日に命を落としたヴェネズエラのチャヴェス大統領は、2011年12月28日に軍に対して行った演説の中で次のように述べていた。

“彼ら(注:ここでは米国を指す)ががんを拡散するための技術を開発し、これを我々が今後50年間も知らないままとなるということが、それほど不思議なことだろうか。・・・(中略)・・・蓋然性というレヴェルでも、中南米勢の指導者たちに何が起きてきたのかを説明するのは極めて難しい。それは本当に最低限の不思議さの漂う出来事なのである。・・・(中略)・・・フィデル(同:カストロ・キューバ国家評議会議長)は私にいつもこう言っていた。『チャヴェス、気をつけたまえ。彼らは技術を開発済みだ。貴方はとても不注意だ。食べる物、そして彼らが貴方に差し出す食べ物に気をつけなさい。・・・ほんの小さな針で彼らは貴方が何も知らない間に刺すのだ』”

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