日本では高校、大学受験や、就職に向けた準備など、将来へ向けた大事な季節になっている。
今年1月、ある女子高生がアメリカに旅立った。世界ジュニアゴルフ選手権に2年連続で出場した小野里リアさん、18歳。バージニア州のオールド・ドミニオン大学(Old Dominion University、以下ODU)に進学するためだ。
日本のジュニアゴルファー、とくにいま小学生、中学生の子どもたちに「夢」のある進路が開けている。
小野里さんは、世界ジュニアの大会中に試合を見に来ていた複数のアメリカの大学からスカウトを受け、今年からODUの一員としてNCAA(全米大学体育協会)の試合に出場する。1月中旬に「バージニア州に到着しました。不安を抱えながらも、楽しみにしています!」とメッセージを送ってきたので、今頃はもう大学生として勉強とゴルフの日々を送っているだろう。
小野里さんがアメリカに旅立つまで
小野里さんは、どうやってその道を切り開いたのだろうか。
日本人の父は自動車メーカーのエンジニア、母はアメリカ人で、ゴルフは8歳頃から始めた。熊本に住んでいた彼女は、東京に本部がある通信制の学校で学び、「ホームスクールで、アメリカから送られてくるカリキュラム・教材に従って母から勉強を教わってきました」という。
英語中心の生活や勉強で、日本語は話すには支障はないが「日本語で勉強するのは苦手」だというから、一般的な日本の小中高生とは少し異なる。
中学生から本格的にゴルフを始め、夢はプロになりたいと漠然と考えていたという。世界ジュニアゴルフへの日本代表選抜大会で、2017年に初めて予選から勝ち上がって15―18歳の部の代表になった。「初めてアメリカのゴルフ場に行って、アメリカの大学進学を考え始めました」という。
世界ジュニアゴルフの高校生クラス、15-18歳の部は、カリフォルニア州サンディエゴの名門トーリーパインズGCで男女とも行われる。毎年、多くの大学からスカウトが集まってくる。主にアメリカ選手を見に来るのだろうが、日本選手はじめアジアの選手たちにも声をかけてくることも多い。畑岡奈紗が2連覇したときも、多くの大学スカウトが注目していた。
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