というのも、採用担当者は、膨大な数のエントリーシートを読み込んでいる。採用のピーク時はそれこそ朝から晩までスタッフ総出でチェックをしているのだ。だからこそ、「あれ? どこかで読んだことがあるな」と感じられるようなエントリーシートはすぐにわかってしまう。
良いサンプルを元にして表現手法や構成をまねるのはいいとしても、自分の個性が反映される部分、アピールポイントの核となる部分は、自分ならではの言葉、表現を盛り込むべきだ。最近では、エントリーシートの診断にAI(人工知能)技術を導入する企業も出てきている。AIではネットでコピペした内容を、1秒足らずで発見できるというから、今後はもっと気をつけたほうがいいだろう。
エントリーシートで、自己PRやガクチカ(学生時代に力を入れて取り組んだこと)とともに必ず問われるテーマが志望動機だ。志望動機では、さまざまな業界が存在する中で、なぜその業界で働きたいのか、その業界の中で、なぜその企業を選ぶのかを説明する必要がある。同時に、その企業に入社してからどう活躍したいのかや、将来のキャリアビジョンなども盛り込むとさらに熱意が表現できるだろう。
その際に大切なのは、自分の強みを仕事にどう活かせるのかという視点だ。「持ち前の、きめ細かい対応力を活かして営業職として活躍したい」「粘り強さを活かして、着実に成果に結びつけたい」「現場経験を活かして、将来はマネジャーとして活躍したい」などといった表現だ。
エントリーシートの締め切りは年々早くなっている
しかし、実際にその企業で働いたわけではない学生にとって、具体的に仕事のイメージを持つのは難しい。そこでおすすめしたいのは、会社説明会やOB・OG訪問での情報収集だ。自分の志望企業がどんな人物を求めているのか、成果を上げる人物に共通する特徴は何かなどを確認し、自分の強みを仕事に結びつけて表現できると説得力はさらに増すに違いない。
以上、今回はエントリーシートの注意点をまとめてみた。ここ数年、エントリーシートの締め切りが早くなっており、3月に入るとすぐにエントリーシートを締め切るという企業も存在する。それまでもう1カ月ちょっとしかない。納得のいく就活をするためにも、今一度自分のエントリーシートを再チェックしてほしい。
また、完成したエントリーシートは、できるだけ第三者に読んでもらう。キャリアセンターの職員、先輩や友達などにお願いして、読みやすいか、内容がわかりやすいか、自分の強みが表現できているか、熱意が感じられるかなどについて客観的な意見をもらい、さらにブラッシュアップすることをおすすめしたい。
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