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日経平均株価は3万円でも高すぎるし6万円でも通過点…「価格は正しい」とする普通の経済学でも「正しい株価なんてない」

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総悲観になれば日経平均株価3万円でもまだ高い(2024年8月5日、撮影:梅谷秀司)
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新しい経済学体系と銘打ったのに、体系的な順に説明が進んでいないが、今、株価が荒れているので、価格の中で最重要なもののひとつ、株価について話をしよう。

これまで、現実の価格がいかに「正しい価格」から遠いか、という話をしてきた。その点において、株価ほど正しくない価格はない。

なぜか。授業なら試験問題に出すところだが、答えは単純だ。

正しい株価というものは存在しないからである。

そもそも、正しい価格とは何だったか。これもはっきりしない。

しかし、いくつか手掛かりになるものはある。それは限界効用理論である。この限界効用というものが経済学を誤らせた理由だ、と以前に述べたから、ただ読者を混乱させるだけかもしれないが、いったん、普通の経済学(わたくしに言わせれば20世紀の古い経済学)の世界に戻ろう。

普通のモノだと「正しい価格」はあるが実現しない

普通の経済学では、価格は常に正しい。その価格は、消費財であれば、消費する人の限界効用に等しいか、それ以下になる。

一方、その財が持続的に供給されるためには、その財の限界生産費用(または入手費用)を上回る価格でないといけない。だから、正しい価格はこの両者の間に決まる。

需要と供給が等しくなるところに決まるといえば、簡単だが、そうなるためには、需要者も供給者も多数存在しないといけないし(あるいは競争的に需要、生産しないといけない)、情報が完全でないといけない。

このような現実の世界ではあまり見かけないであろう完全競争で情報が完全である場合には、需要と供給が一致するところ、つまり市場均衡が成立し、そこで決まる価格が現実の価格であり、かつ正しい価格となるのである。

「普通の」モノの価格が正しくないのは、情報の問題が大きいが、これは以前議論したことで、また改めて体系的に議論したい。

ここで重要なのは、現実の価格は正しくないことがほとんどだが、それは「正しい」価格は存在するが、実現しにくい、ということだ。

株価の場合は、まったく異なり、「正しい」価格そのものが理論的にも存在しえない。

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