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今日は強気で明日は弱気、個人のリスク許容度の変動より凶暴に株価は変動する…「割高ではない」はずが暴落する歴史の再演

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今の株価が高すぎることはない、という言説はいつの世にも登場する(撮影:梅谷秀司)
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株価の正しい絶対水準というものは存在しない、という話を前回した。

それは、投資家のリスク許容度に左右される、というよりは、リスク許容度によって決定的に変わってくる、ということだ。

リスク許容度とは、トヨタはリスクが低い、エヌビディアはリスクが高い、ということではなく、トヨタの株を買うときに「10年物国債」の(理論的には、「安全資産」の、ということになる)利回り2.5%よりもどれだけ高い利回りを期待するか、それの期待値の水準である。

トヨタに対してはプラス5%で、エヌビディアに対してはプラス10%ということかもしれないが、ここで重要なのは、この5%と10%の差、トヨタとエヌビディアとの差、のことではない。2026年4月のトヨタ株に対して期待値の水準が5%なのか、8%なのか、あるいは2%なのか、ということである。

個々人については、トヨタに強気な人も弱気な人もいるかもしれないが、それも問題ではない。トヨタに強気な人であっても8%のプレミアムを要求するか、5%でいいのか、いや2%で十分なのか、ということである。

つまり、同じ経済環境、事業環境であって、かつ同じ投資家であったとしても、このリスク許容度が変化することにより、トヨタの適切な株価(その投資家にとっての)は変化するのである。

楽観と悲観は1日ごとに入れ替わる

そして、この投資家のリスク許容度は、いくらなのか? 何%なのか? それは他人にはわかりようもないし、実は、本人もわかっていないのである。

なんとなく、今日は強気かもしれないし、明日は弱気かもしれない。その投資家のトヨタの将来への見通しが変化して変わる場合もあるが、ここでは、その見通しが変化しなくとも、自分の全財産5000万円のうち、トヨタに500万円投ずることへの楽観と悲観が1日ごとに変わるのである。

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