この後の報道陣との質疑応答でも、筒香は明確な意見を述べた。
――現役の野球選手が声を発するのは勇気がいることだと思うが、危機感があるのか?
筒香(以下略):僕も野球界に育てていただいて、いろんな素晴らしい体験をしてきました。でも、世間では罵声や暴力が当たり前だということを知りました。
過去はそれでよかったかもしれませんが、これからはこれではだめだと思い、堺ビッグボーイズの瀬野竜之介代表と話す中で、できることをやりたいということで発信させていただいています。いちばん大事なのは子供です。でも現実は大人たちの自己満足になっているのではないかという疑問を持っています。
――まもなくシーズンが始まるが、プロ野球選手としてどういう活動をしていきたいか?
プレイヤーとして頑張るのがいちばんですが、スタッフの方々とも話し合って、できるだけのことをやりたいと思います。
――この体験会をきっかけに「野球が楽しい」という子供がたくさん出ているが?
それがすごく大事な要素だと思います。全国の野球チームもそうなれるように、いろいろ発信できたらいいかなと思います。
――野球界が変わっていけば他のスポーツも変わることができるか?
もちろん、変わると思います。新しい時代に対応して変わっているスポーツもありますが、そうでないスポーツもあります。僕は野球をやっているので、その立場から情報発信をしていきたいなと思います。
やはり指導者が変わらないといけない
――野球界の改革に取り組んでいる人にはどんな声をかけたいか
いきなり大きく変わることはできませんが、皆さんが協力し合って、知恵を出し合うことで、変わっていくと思うので、皆さんが協力し合うことが大事だと思います。
――野球界は重い腰で動かないが、少しでも変わったという実感はあるか?
プロ野球界を通じた体験会が増えているのではないかと思います。でも体験会、野球教室は増えたけれど、指導者の方はあまり変わっていないという現実があります。野球を楽しみたいという子が入ったときに「思っていたのと違う」ということになります。やはり指導者の方が変わらなければと思います。
――これからもこういう発信をしていく覚悟はあるか?
はい。
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