今、小中学生では大会の数がだんだん増えていると聞きます。企業や新聞社などが主催をしていますが、これはほとんどがトーナメント形式で勝ち進めば進むほど、過密な日程になり、子供たちにはかなりの負担になっていると聞いています。
みなさん「良かれ」と思ってやっていただいていますが、子供たちが犠牲になっているという観点を持つべきだと思います。
プロ野球の11球団も各地で大会を開いていますが、それもトーナメント制で勝ち進めば試合日程が過密になっています。強いチームの子供ほど、肘や肩を壊すというケースが多いです。ひどい場合では小学生なのに、手術をする例もたくさんあります。医師に聞いたところでは、小さいころに肘や肩を痛めた子供は、再度発症する確率が格段に上がると聞いています。
良かれと思ってやっていることが子供たちの逆に負担になっているということがあります。大人の皆さんがもっともっと理解して「子供たちを守る」ということを考えていかないと野球界は変わっていかないと思います。
良い野球界にするにはどうすればいいのか
野球界はこれからもどんどん(野球未経験者)の体験会が増えてくると思います。高野連(公益財団法人日本高等学校野球連盟)も今後の構想として野球普及を挙げています。高校野球の部員たちが、全国の野球をしたことのない子供たちのもとに出向いて野球のすばらしさを教える活動をすると思います。
その活動はすごくいいことだと思いますが、そこで野球の楽しさを知った子供たち、興味を持った子供たちが、入ったときのチームの環境が変わらなければまた同じことの繰り返しになると思います。先ほども言いましたが、野球を楽しむ環境が広がらなければだめだと思います。
子供たちの人生に活かせなければ、本当の意味で野球をする意味はないと思います。ここにいる皆さんのご協力も不可欠だと思いますので、皆さんとも知恵を絞って、よい野球界にしていければと思います。
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