中国よ、どこへ行く
これまでの中国の経済運営は外国からの投融資が推進力になってきた。だが、もし外国資本が逃げ出したら中国経済の強みがなくなる。私有財産制をいったん認めると社会主義の理念とはかけ離れてしまうので、矛盾をはらんだ今の政治体制は長続きしなくなると考える人も多いようだ。
最近のニュースでは、元鉄道部幹部の奥方と子供がサンフランシスコで150万ドルの豪邸に住んでいる写真と米国の不動産情報(価格情報)がネットですっぱ抜かれた。
これらは氷山の一角で、このように家族を海外に移住させ、自らは中国国内で一人仕事をしている幹部が増えているらしい。これらの共産党の幹部たちは中国のネット用語では“裸官“と呼ばれている。温家宝前首相の親族が米国のニューヨークタイムズで27億ドル(約2700億円)もの資産を貯め込んでいると報じられたのも記憶に新しい。
果たして、中国社会はきしみながらどこへと向かうのだろうか。一寸先は闇だ。 “清く貧しく美しい”という毛沢東の時代の価値観から、急に鄧小平の“白い猫でも黒い猫でもネズミを捕るのが良い猫だ”という実用主義に変化した結果、中国人は何を信じてよいのかがわからなくなり、金銭主義が価値観を支配するようになっている。「密告」や「左傾化」の行きつく先に、何が待っているのだろうか。
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