「結婚したい」と考える未婚男女の年代別の差分にご注目ください。20代では女性の70%が結婚したいというのに対して、男性は56%と14%も開きがあります。一方で、50代になると結婚したい女性が15%と激減するのに対して、男性は25%と年代の上昇とともに男女逆転します。
平均初婚年齢は、2014年から4年連続で男31.1歳、女29.4歳で推移しており、年の差はわずか1.7歳です。ほぼ同年代~2歳差くらいの成婚が多いわけですから、こうした同年代の男女間の意識のズレは、婚姻のマッチングに大きな影響を及ぼします。
年収別の結婚の意識の差は?
若い未婚男性がよく口にする「金がないから結婚できない」という要因もありますが、年収別で「結婚したい意思」の男女差分を見てみましょう。
20~30代未婚男性で見ると、年収200万~800万円未満の層は、ほぼ5割が結婚したいと考えていますが、年収800万円以上で急激に3割台に減少します。若くして高年収の未婚男性ほど、結婚意思は高くないのです。逆に、40~50代で800万円以上の未婚男性は4割近くが「結婚したい」と考え始めます。「時すでに遅し」という感が否めません。
全国で見れば、20~50代の未婚者人口差は300万人も男が多い「男余り現象」なのですが(『茨城県が1位!「ニッポン男余り現象」の正体』)、結婚に対する意思レベルで見ると、女性がもっとも結婚に前向きな20代では、むしろ「女余り」だとも言えます。
では、比率ではなく、実数換算してみましょう。先ほどの調査の比率に、就業構造基本調査の年収別未婚者人口を掛け合わせて、「結婚したい」男女人口を推計してみることにします。
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