
仕事の理想は最小限のコストで最大の成果を出すこと。そのための強力な武器となるのが「雑談」だ。
ビジネスの場における雑談というと、本題に入る前の「潤滑油」と考えている人は多いだろう。顧客や取引先と和やかな雰囲気をつくったり、相手との距離感を縮めたりするために、当たり障りのない会話をするといったイメージが強い。
確かにビジネスにおいても人間関係をよくするのは大切なこと。しかし、雑談をうまく使えばそれ以上の成果が期待できる。
例えば、プライベートに関する雑談を通じて、顧客の価値観や考え方を知ることができれば、顧客の価値観に合わせた提案ができたり、顧客が嫌がることを避けたりできる。会社に関する雑談をする中で、誰がキーパーソンでありどんな価値観を持っているのかがわかれば、キーパーソンの価値観を踏まえたプレゼンテーションができる。
雑談の目的は4つ
軽い雑談でそれらの重要情報が入手できれば、コミュニケーションコストはぐんと下がる。最小のコストで成果を出したいなら、戦略的に雑談を行うべきだ。
ビジネスシーンの雑談の目的は大別すると4つになる。
1「つながる」
相手との距離を縮めて信用をつくる。ラポール(互いに心が通じ合った状態)をつくる。
2「調べる」
相手の価値観や考え方、顧客におけるキーパーソンやプロジェクトの予算、リスク、業界の最新動向や裏事情などの情報を収集する。
3「伝える」
顧客に対する自社の意向や、プロジェクトの進捗状況などを報告する。
4「共有する」
最新の情報をお互いに認識しているかどうかを確認する。
これから臨む打ち合わせや商談の目的を考えて、雑談が活用できそうなことがあれば、前もって戦略を立てておくことが大切だ。
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