結果を出す人は「左脳と右脳」を交互に使う 思考の「サンドイッチ構造とキャッチボール」
左脳が先か、右脳が先か
前回、「感覚・感情、直感、勘など、論理(ロジック)では説明できないひらめき・思いつき・考えを総称して右脳とする。それに対して、左脳とはロジック(論理)そのもの、あるいはロジックで説明できるものを指す」と述べた。
仕事をするうえでは、右脳が先なのだろうか、左脳が先なのかという質問を受ける。
つまり、まず左脳で論理的に考えてから、必要に応じて右脳をうまく使うのがよいのか、あるいは逆にまず右脳で考えて、それが論理的に成り立つかを左脳でチェックするのがよいのか、という疑問だ。いくつか例を挙げよう。
なにか面白いアイデアを思いついたときに、それをそのまま事業計画にするのは無理がある。大抵は、本当に市場性があるのか、ユーザーはいくら払ってくれるのか、さらには自社でそんな製品(サービス)をつくり上げることができるのか、チャネルはどうするのか、プロモーションは必要か、採算が合うのかなど、考えることは山ほどある。これらは左脳を使って行うのが基本だ。この場合は、アイデア出しが右脳、以降は左脳を使って内容をロジカルに詰めていく。したがって、右脳→左脳となる。
その後、出来上がった事業計画を経営会議にかけるとする。その場合は、左脳で形にした事業計画をなんの準備もなく、そのまま経営会議にぶつけてもうまくいかない。当然、この計画に対して、誰がどんな態度をとりそうかは事前に考えておく。もし反対意見が出そうな場合は、それがどういう理由で反対なのかを見極めることが大事になる。そして必要なら根回しを済ませておく。これら一連の作業は、自分の感覚を頼りにチームメンバーと議論しながら進める、右脳中心のプロセスである。
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