日本育ちのカメルーン人が漫画に込めた思い 見た目外人・心日本人の彼の唯一無二の視点

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2018年4月に、彼は『まんが アフリカ少年が日本で育った結果』をスタートさせた。テレビの仕事があまり入らなかったため、暇な時間がたくさんあったのだ。

「お金も仕事もありませんでしたが、時間はたくさんありました。そのときひらめいたのです。マンガを描けばいいんだ!」と彼は指を鳴らしながら言う。「漫画を使って自分の個性を表現したり、考えをシェアしたりできるぞと。自分の考えや気持ちを初めて日本人に伝えることができたのは、絵を描くことを通してだったことを思い出しました。一周して元の場所にたどり着いたような感じでした」。

なぜか英語で話しかけてくる日本人

彼がマンガを描く主なモチベーションは、「日本人に、日本人が知らないことについて知ってもらう」ことだと言う。

「誰もが同じではないこと、日本人でさえ同じではないことをわかってほしい」というルネ(筆者撮影)

「僕は日本の人々に、僕について、世界について、ほかの人たちについて知ってもらいたいのです。誰もが同じではないこと、日本人でさえ同じではないことをわかってほしいのです。誰もが非常に面白い形で違っているのです。これを描くことで人々の心をオープンにさせられたらいいなと自分で思えるようなストーリーを展開しています」

「たとえば、実際マンガにした中に、僕が駅で地図を見ていたときの話があります。日本人は僕を見て手助けをしようとやってくるのですが、彼らはいつも英語で話しかけてきます。もちろん僕は日本語を話します。話しかけてくる人たちは英語をうまく話せないのですが、彼らは僕を助けたがるのです」

「僕は彼らに、『ユー・アー・ベリー・カインド!!』と言います。なぜかわからないのですが、僕は英語で対応してしまったのです。彼らが一生懸命英語を練習しようとしているので、僕は外国人のふりをしたのです。そして彼らは僕に英語で行き方を説明し、僕が彼らにサンキューと言うと、彼らは『やった!』みたいな、とてもうれしそうな顔になるのです。そして僕もとてもうれしくなるのです。なぜなら僕も英語を話すことができたからです」

バイエ・マクニール 作家

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Baye McNeil

2004年来日。作家として日本での生活に関して2作品上梓したほか、ジャパン・タイムズ紙のコラムニストとして、日本に住むアフリカ系の人々の生活について執筆。また、日本における人種や多様化問題についての講演やワークショップも行っている。ジャズと映画、そしてラーメンをこよなく愛する。現在、第1作を翻訳中。

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