ワインがチューハイに負けて迎える「踊り場」

「低価格ワイン」に頼りすぎ、回ってきたツケ

チリ産が牽引してきたワイン市場が踊り場を迎えている(写真:jazzman / PIXTA)

1年間で最もワインの需要が伸びるクリスマスシーズン。ただ、業界関係者は一様に複雑な表情を浮かべている。1本1500円以上の中高価格帯市場は堅調ながら、市場の伸びを牽引してきた低価格品の販売が不振だからだ。

一部の輸入業者や小売り関係者の間では、「この先数年間は成長が見込めないだろう」という意見が広がりつつある。

フランス産よりチリ産が飲まれている

そもそも日本のワイン市場は、「1500円以上の中高価格帯のボトルを週に数回飲む愛飲家に支えられていた市場」(英調査会社ユーロモニターのアナリストで、酒類業界に詳しい宇都宮あかり氏)。1980年代のボジョレーヌーボーのブームや、1990年代にポリフェノールによる健康効果で赤ワインがブームになって以降、愛飲家が定着することで成長してきた。

だが、市場の構造は大きく変わった。現在、輸入ワインが国内市場の7割を占め、最も多いのがチリ産のボトルワインだ。2015年にフランス産を抜いて以降、2018年まで4年連続のトップ。その差は開くばかりだ。

次ページ缶チューハイに負けた低価格ワイン?
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
  • 岐路に立つ日本の財政
  • 男性学・田中俊之のお悩み相談室
  • iPhoneの裏技
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
企業の成長に最も大切なものは<br>新浪剛史氏インタビュー

社員を追い詰めながら業績をひねり出すのではなく、「まずは理念の共有」が新浪流。ローソンから移って5年目、サントリーホールディングスの舵を取る辣腕経営者が、米ビーム社統合でも貫かれた「社員を大事にする経営」の神髄を語る。