ワインがチューハイに負けて迎える「踊り場」 「低価格ワイン」に頼りすぎ、回ってきたツケ

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ただ、日本ワインは市場の数パーセントを占めるにすぎない。原料になる国産ぶどうの供給量自体が少なく、ここ数年大手メーカーが日本各地にぶどう畑を作り始めたのが現状だ。

畑作りから始め、品質の安定したワインを一定量製造できるようになるには10年単位の時間がかかる。

2019年2月には日欧EPAの発効で、欧州産ワインの関税が即時撤廃される。フランスやスペイン産ワインなどで値下げ余地が生まれるため、販売の追い風になると期待は強い一方で、「効果は一時的なものにとどまるだろう」(前出の輸入業者)との声も上がる。

関税撤廃より増税が不安材料

関税が撤廃されても、2019年10月には消費増税が控えている。嗜好品である酒類は軽減税率の対象外だ。さらに酒税法の改正によって2020年から2026年にかけてワインは720ミリリットル1本当たり14円増税される。

わずかな額だが、業界内では、2003年に行われた1本当たり10円の増税をきっかけに数年間、市場の前年割れが続いた苦い記憶も残る。一方で、消費者の流出先になっている競合のチューハイは、2026年まで税額は据え置きだ。

業界関係者は「価格訴求ではなく、ワインそのものの魅力を伝えていくべきだった」と口をそろえる。奥深いワインの世界で、消費者が求めているのは決して価格の安さだけではないはず。

市場の踊り場を脱するためにも、消費者に対してワインの魅力を伝えていくという原点に立ち返る必要がある。

石阪 友貴 東洋経済 記者

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いしざか ともき / Tomoki Ishizaka

早稲田大学政治経済学部卒。2017年に東洋経済新報社入社。食品・飲料業界を担当しジャパニーズウイスキー、加熱式たばこなどを取材。2019年から製薬業界をカバーし「コロナ医療」「製薬大リストラ」「医療テックベンチャー」などの特集を担当。現在は半導体業界を取材中。バイクとボートレース 、深夜ラジオが好き。

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