アウディが見せた「EV」の圧倒的すぎる進化

e-tronは12気筒エンジンにも勝るほど静かだ

こうしたメカニズムに対して、とても未来的なデザインのエクステリア/インテリアが展開される。エクステリアはEVらしく吸気口が少ないライトグレーのシングルフレームグリルにはじまり、アウディらしい精緻なキャラクターラインやパネル間のすき間が狭い高品質な見た目が作り上げられる。しかも試乗車はオプションで用意されるバーチャルエクステリアミラを採用しており、より未来的な感覚が強い。

そしてこのエクステリアは少しでも効率を向上することや静粛性を向上させるために、空力を徹底的に磨き上げており、通常モデルでCd値が0.28、バーチャルエクステリアミラ装着車では0.27で、SUVとして最も優れた数値を実現しているのである。

サイドからそのフォルムを見ると…(筆者撮影)

事実、サイドからそのフォルムを見ると、SUVとワゴンの中間に位置するクロスオーバー的なものとなっており、素直に未来的で格好良いと思えるものになっている。

そしてドアを開けてインテリアをチェックする。大枠としては、今年登場したA7やA8に近い、シルバーとブラックのコンビネーションによる光輝感の強いインテリアが展開される。メーター、ナビゲーション、そしてエアコン操作などと3つのモニターを備えた新たMMIを採用する点はA8と同じ。ナビゲーションとエアコン等操作系の画面はハプティックフィードバックを備えており、操作に対して振動や音でフィードバックがなされる。

しかしながら印象的なのはシフトレバー。通常と同じようにセンターコンソールに用意されるが、垂直方向に生えている通常のタイプと違い、グリップ部分が水平方向に置かれたグラブハンドルのような感じの造形になっており、ドライバーがコンソールに手を置くと自然にシフトのグリップを握れる。そして左端についているシルバーの大きなボタンを前後させることで、DやSといったレンジを選択できる。これが強烈に未来的な感覚だった。

高精細なバーチャルエクステリアミラ

さらに今回の試乗車はバーチャルエクステリアミラを備えているため、左右のドアのオープナーの前に、自動輝度調整機能と近接センサーも備えた有機ELの液晶パネルがインクルードされており、ここに表示がなされてミラーの代わりとなる仕組みだ。

このミラーは先に同様の機構が発表されたレクサス「ES」のそれよりも高精細で、指でタッチするとコントロール用の矢印などが表示され、ドラッグすると画面の角度を調整できる。

さらに走行中に後側方からクルマが来ている場合は、ミラーの縁が黄色くなって注意を促し、この状態でウインカーを出すと点滅して警告がなされる。また後側方からクルマが来ていても車線変更が可能であればミラーの縁が緑色となって、さらに縦に1本棒が表示され、要はこの棒よりも内側にクルマが来ると車線変更するスペースがなくなることを示す、ガイド線となっている。またこのバーチャルエクステリアミラは、高速走行、旋回時、駐車時と状況に応じて自動的に調整される。

こんな具合にして、中身はもちろん、内外装も含めて、極めて未来的な内容を備えた1台であることは間違いない。

トピックが多いモデルだけに、プロファイルが長くなったが、では実際に乗ってみての話に移ろう。

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