才能がないと嘆く人はマネが徹底できてない デキる人の言葉を聞かずに行動を完コピせよ

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まずはマネから始めてみることが必要です(写真:Morsa Images/iStock)

「才能」という言葉を聞くと、多くの人が「もともとその人に備わっている“すごい能力”のことでしょ」「何の努力もしなくてもできちゃう人に使う言葉でしょ」と思いがちですが、それは全然違います。

辞書で「才能」という言葉を引くと「生まれつきの能力」と書かれていますが、生まれつきの能力は、“誰もが”持っています。

「才能」を引き出す大事なキーワード

しかし、「あの人には才能がある」といった言い方は、「ほかの人にはないような能力を持っている」というニュアンスで使いますよね。能力の高い人は、単純にそれを効果的に磨いてきただけの話なのに。

では、「本来は誰もが持っている能力」を、どのように伸ばせば「『才能がある』と言われるべきもの=ほかの人にはないような突出した能力」になっていくのでしょうか?

そのために大事なキーワードは「守破離」です。

守破離とは、剣道や茶道などの修業における個人のスキルの段階を示したもの。

まず「守」は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身に付ける段階。

次に「破」は、ほかの師や流派の教えについても学び、良いものを取り入れ、心技を発展させる段階。

3つめの「離」は、1つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階。(『デジタル大辞泉』より)。

ですから、まずは“師となる人”の教えを守って、徹底的にまねをするといいでしょう。「まねする」ことを、軽んじてはいけません。

成果を残している人ほど、いちばん初めは誰かのまねを徹底的にしているもの。そもそも、まねといっても、“すごい”と言われる人のまねなんて、そうそうできるものではありません。

ただ、拙著『才能の正体』でも触れていますが、このときに頭のいい人、もしくは、すごくできる人の言うことは、聞かないほうがいいでしょう。頭のいい人が「こういうふうにやったらいいよ」と言葉で教えてくれているのに、いざ実行に移しても、その通りにできない、ということがありませんか?

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