MacBookAirとiPadPro、どっちを買うべき?

「パソコン」を選ぶか、性能を取るか

MacBook Airはあえて消費電力が低いプロセッサーを採用し、薄くシンプルな外装を実現している。空気を取り込むスリットなどは、よほど注意して観察しなければ判別できない(ヒンジ部の見えにくい箇所に空気の取り込み口と排気口が隠れている)。

こうした省電力設計は、WiFiを使ったウェブ閲覧で12時間、YouTubeによる動画再生ならば13時間という長時間駆動ももたらしている。

通常時の発熱も少なく、一般的なオフィスワークをこなしているときに冷却ファンが動作することはほとんどなく、まるでファンレス設計(冷却ファンを搭載しない静音設計)のように快適な作業性だった。なお、実際には冷却ファンは搭載されており、負荷の高い状態になると動き始める。

では、その性能はどうだろうか?

単一コアで高スコアを記録

今日のコンピュータは複数の処理プロセッサー(コア)を集積した作りになっている。処理内容によって、複数個のプロセッサーが生きるシーンと、単一コアの処理能力が重視されるシーンがあるが、基本動作周波数1.6GHzで高負荷時に3.6GHzまで加速するMacBook Airは、単一コアの性能ではより高スペックな4コアプロセッサーに近い速度を出した。

おそらくだが、基本動作周波数こそ控えめなものの、TDPに対して本体の冷却設計に余裕があるのではないだろうか。一時的にクロック周波数が上昇する時間が多ければ、その分だけ単一コアの性能は高まる。

薄型パソコンが4つの処理コアを搭載するプロセッサーに切り替わる中、本機はあえて2つの処理コアを選択しており、たとえば編集した高解像度動画の書き出しや高画素カメラのRAW現像などでは不利だが、一般的なオフィスワークを支えるアプリケーションの多くは単一コアの速度が操作感に影響するため、一貫してパフォーマンスの不満は感じなかった。

また、動画圧縮に関してはSSDの暗号化などもサポートするApple T2チップ内にHEVCエンコーダが内蔵されており、QuickTimeでのHEVC圧縮が30倍に高速化されるという。実際、毎秒60フレームの4K動画30秒をHEVCで圧縮するのにかかった時間は59秒。毎秒30フレームの4K動画ならば実時間程度で圧縮できる。

今回試用したMacbook Airのゴールドモデル(筆者撮影)

もし、あなたがパフォーマンスを重視するならば、同じぐらいに薄型でパワフルなMacBook Proが存在する。そうしたところからも、中途半端にパフォーマンスに振らず、薄さや快適性、バッテリー持続時間などを重視した本機の位置付けから考えると、正しい選択だと感じられる。

なお、搭載するSSDはAJA System Testによると、書き込みが毎秒約550Mバイト、読み出しが毎秒約1700Mバイトだった。特にSSDのパフォーマンスに不満はなかったが、最新のSSDのトレンドからすると凡庸な数字かもしれない。ただし、評価したモデルに搭載されている128GバイトSSDが遅い可能性があることには留意したい。SSDは容量ごとに速度が異なる場合があるからだ。

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