「社内の教育制度」に期待してもダメな理由 いかに悲惨な環境でも学べることは必ずある

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「我慢して今の会社にいるか否か」への答えですが、目標や目的のない我慢であれば不要です。

一方で、その場で成し遂げたい何かがあるのであれば、それは若い頃の修業として我慢をし、学びを伴う努力をするべきです。

要は、その場にいることで学べることがあるのであれば留まるべきですし、そうでないのであればその場にいても何も変わりませんから、ストレートな表現をすると時間の無駄です。

では今いる場で学べることは何で、仕事に関連してスクールなどで学べることは何かをまずは考えるべきです。

下請開発会社ですから、上流工程全般を仕事を通じて見るのは難しいかもしれません。でもだからといって、秋野さんが上流工程を学べないかというとそうではありませんよね?

仕事の外で勉強をするなどして知識を得ておき、仕事を通じては現状の場で経験できる開発や現場を学ぶ――そういったスタンスで、今できることはすべてやりつくしましょう。

そのうえでの転職です。

学べないから学びませんでした。そういったスタンスでは転職も成功しようがありません。

どうにかして「1歩前」に進む気概を持つ

学べそうもない中、自分で工夫してこれだけ学んできました。そのうえで、今度は違うことを学びたいから転職をするのだ、そう言い切れるようになれば転職は成功したも同然です。

そういった環境如何によらず成長できる雑草魂が、今後の人生の荒波から自分自身を守ってくれる唯一の武器です。

仕事にも人生にも成功の方程式なんてありませんから、その時々において自分がいる場所でどうにかして学んで、どうにかして1歩前に進む気概を持っていることが最強の武器であり、社会人のサバイバルツールなのです。

秋野さんが、そういった自らの人生を切り開く気概をもって、1歩前進をされるであろうことを応援しております。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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