「嗅ぐ力」と「ダイエット・健康」の密接な関係 ピル服用中に付き合った相手とは別れる?
人間、年を取ると「小さい文字が見えづらくなったなぁ」「うちの親、耳が少し遠くなったかもなぁ」など、視覚・聴覚の衰えには気づきやすいものです。では、「においを感じる力」、つまり嗅覚に関してはどうでしょう? 「最近、自分は(あるいは、うちの親は)嗅ぐ力が弱くなったかも」なんて気づく人がどれだけいるでしょうか?
「嗅ぐ力」に関しては、そもそも意識にのぼることがほとんどないため、仮に気づいたとしても、「そんなに気にしなくても害はないだろう」と思いがちです。しかし、この「嗅ぐ力」こそが、“あなたの健康寿命に関係する”と知ったら、今日からご自身や親御さんらの「嗅ぐ力」が気になりはしないでしょうか? あなたの若さを保つのにも、ダイエットを実現するのにも、記憶力を高めるのにも、「嗅ぐ力」が大いに役立つとしたら、どうでしょうか? まさか、と思う人のほうが多いでしょうね。
「嗅ぐ力」と死亡リスクとの関係性
「嗅ぐ力」と「認知症」との関係性に関しては、近年メディアでも取り上げられてきているので、気になっている人も少なくないでしょう。
でも、実は認知症だけではなく、「嗅ぐ力」が「死亡リスク」と関係していることを示す、ちょっと怖い研究結果もあります。
スウェーデンのストックホルム大学の教授(研究者の所属・職階等は原則、研究当時のものです。以下同)らが、40歳から90歳までの1774人(平均63.5歳)の被験者に嗅覚テストをおこない、その後、その人たちを10年間追跡した研究があります。追跡した10年間に、1774人のうちの411人(全体の23.2%)が亡くなったのですが、55歳を超えると明確に「嗅ぐ力」が衰えることがわかったうえ、わかるにおいが1つ減るごとに死亡リスクが8%増加していることがわかりました。そして、嗅覚に障害があると、死亡率が30%も増加するとわかったのです。嗅覚の低下と死亡リスクの関連性が、はっきり数値で表われたわけです。
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