週刊東洋経済 最新号を読む(5/23号)
東洋経済オンラインとは
ライフ

「嗅ぐ力」と「ダイエット・健康」の密接な関係 ピル服用中に付き合った相手とは別れる?

10分で読める
2/5 PAGES

また、アメリカのコロンビア大学の研究によると、嗅覚テストをした人たちの追跡調査をした結果、嗅ぐ力が平均スコアだった人の死亡率が約18%だったのに対し、嗅ぐ力が低スコアだった人の死亡率は約45%、つまり2.5倍の死亡率だったという結果が報告されています。

アメリカのオンライン科学誌には、57歳から85歳までの調査対象者のうち、簡単な嗅覚テストに正確に答えられなかった人の約40%が、その後5年以内に亡くなっていたという報告もあります。60歳近くなって以降、嗅覚が低下している人の約4割が5年以内に死亡している……なんともショッキングな結果です。

もちろん、人が亡くなる要因には、数多くのものが考えられるので、あまり過敏に反応する必要もないとは思いますが、それでも、どうやら「嗅ぐ力」の低下は、健康寿命(心と体の若さの維持)を脅かす原因となりそうです。

しかし、逆に言えば、「嗅ぐ力」を意識して鍛えれば、健康に長生きできる可能性が広がる、と考えることもできるのではないでしょうか?

ダイエットや美肌効果、記憶力向上も!?

こう述べてくると、「自分も親もまだ若いから、『嗅ぐ力』など関係ない」と思われる方もいるかもしれません。しかし、「嗅ぐ力」は、若い方にも有効に活用してほしい能力です。

たとえば、キンモクセイの香りを嗅ぐと、食欲が抑制され、体重が減るという動物実験やヒトでの研究成果があります。

バラ、オレンジフラワー、バイオレットの香りを嗅ぐだけで、美肌効果が出てくるという研究もあります。

また、ペパーミントには集中力や記憶力を高める効果がある、という報告もあります。

認知症や3大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)、肺炎やぜんそくといった病気の予防や、高齢者の転倒防止などの効果が期待できるにおいや、不眠改善や疲労回復、さらには優しい気持ちにさせる効果が期待できるにおい──などなど、においの心身へのポジティブな効果については、国内外問わず、続々と研究報告がなされています。

私は香りのプロである“調香師”をしていますが、「におい×健康」というテーマで研究論文等を深く調べていくうちに、「人類は、老いも若きも、体に負担が少なく、かつ楽しみながら鍛えられる、この『嗅ぐ』という能力を、もっと有効に活用すべきなのではないか」と強く実感するようになりました。

次ページが続きます:
【女性は男性を嗅ぎ分けて選んでいるが…】

3/5 PAGES
4/5 PAGES
5/5 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象