子どもを動かす近道「親の手書きメモ」の威力 「強制」から「信頼」の関係に変えよう

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本題に入る前に、宮崎さんのご質問についてはじめにお答えしておきますね。

◆どうしたら、やる気を出してくれるのか?

→面白くなればやる気を出す

◆塾に入れる

→勉強の面白さをわからせてくれる先生がいれば効果が出る

◆ゲームを取り上げること

→今度はマンガを読むだけ

◆4年生から復習をすること

→意味はあるが、やる気がない状態であったり、「あなたはできない子!」というメッセージを与えかねないので、「前の勉強からやるほうが圧倒的に良いこと」という実行する意味を理解させてからでないと逆効果になる

◆実家に一人だけ返す

→根本的解決になっていない

残念ながら、宮崎さんがお考えになる方法は、すべて意味がないでしょう。「では、どうすればいいの?」と思われると思いますので、その方法についてお話しします。

親の手書きメッセージが効く

もともと知的好奇心が強く、学ぶということ、新しいことを知るということに強い関心を持っている子は、ほうっておいても勝手に学びます。しかし、学校で習うような知識には興味を持てないという子は少なくありません。

ですから、学びは楽しいことであると感じさせてくれる人と出会わないといけないのですが、偶然出会う確率は高くありません、そこで、出会いに期待するのではなく、家庭で実践するほうが確実です。そのための1つの方法についてお話ししましょう。

いただいたご質問から察するに、ご両親はお仕事をされていて、普段お子さんを接する時間が少なそうですね。そのような状況ですと、親としても子どもがしっかりやっているかと心配になり、その心配が“管理監督”するという見張りに変わってしまったりします。すると子どもはますます心が離れていきますので、今の状況を逆に利用していきます。親が子どもに接する時間が少ないからこそできる方法です。それは、

「親の手書きメッセージ」という方法です。

筆者はこれまで、子どもが日々のタスクを手帳に書き込む「子ども手帳」、親子でやりとりもする「親子手帳」を考案し、ご紹介してきましたが、親が手書きのメッセージを書き込むと、子どもの勉強の継続率がぐっと高まったという報告を多数いただいています。筆者も驚きましたが、親が手書きで書くメッセージには、親が思う以上の影響力があるのです。

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