保育園死亡事故を防ぐために親ができること 命を守るために最低限のチェックをしよう

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前述の質問は、施設長のような役職付きの方ではなく、2歳児クラスの担任保育士に対して行った。実際にしっかりと対策が運用されていれば、「午睡チェックはどんなフローで行われているのですか?」という質問に対して、スラスラと上記の話が出てくるのだと知った。

もしこのとき、「ちょっと確認してきます」というような対応があったとしたら、対策フローはあるけど実運用は違う、という可能性もあるかもしれない。「午睡の合間に休憩をとっています」というような、フワッとした回答が返ってきたり、園の対応に少しでも不安を抱いたりしたら、「実際のお昼寝シーンも見学させてほしい!」と、保護者が申し出てもいいのではないか。

保護者もチェック機能の一翼を担う

保育園選びのポイントは家庭によってさまざまだと思う。その際、「SIDSなどの事故」に対してどのような対策が取られているか確認することは、もはや必須と考える。保護者が園に必ず確認する動きが広まれば、行政のチェック体制よりも、もっと身近なチェック機能になる可能性はあると感じる。

一方で、保育園探しをしていた頃の自分を思い出すと、「とにかくどこでもいいから入れたい!(入れないと仕事に復帰できずヤバイ……)」という思いでいっぱいだった。「園庭はないよりあったほうがいい」「自宅から近いほうがいい」「週末の持ち帰り荷物はなるべく少ないほうがいい」など、気にし出したらいくらでもある条件が、すべてかなわなくてもいいからどこかに入れたらラッキー!と、わらにもすがる思いであった。

そんな心境で進めている保活の中で、「めんどくさい質問をして心象を悪くしたら落とされるかも?」という不安が、筆者の心のどこかにあった。このような不安があると、なかなか園の運用フローまで確認することは難しいかもしれない。

それでも、子どもというかけがえない存在を守るために親ができることがあるとすれば、園任せ・行政任せにせずに、保護者一人ひとりが健全なチェック機能の一翼を担うことなのかもしれない。

森田 亜矢子 子育てマーケター

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もりた あやこ / Ayako Morita

社会人時代の最初は、リクルートで「今そこにない価値を創るマーケター」として働く。当時、ちゃらんぽらんな食生活を送ってしまったため大病を患い、出産を機にライフシフトを決意。2年間の専業主婦時代を経て、現在は5歳と2歳の2人の子どもを育てながら、子育てマーケター/ライター/食育講師/マザーズティーチャー/企画ディレクターなどなど、複業祭りのスラッシュキャリアで、日本の子育てをもっと楽しくする活動をしている。

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