わが子の自殺を止めるために親ができること 「親子間コミュ障」に陥ってはならない
9月は国内外で自殺予防が呼びかけられている。日本では特に、学校の夏休みが明けて新学期が始まる9月は、子どもの自殺が多いといわれている。親であれば誰しもが子どもの平穏無事を望む。では、親ができることとはいったい何であろうか。
子どもに問題が起きると、つい学校や教師を疑いたくなるものだが、ひょっとすると親自身が原因かもしれない。筆者自身のほろ苦い思い出や実体験を交えながら、親子間コミュニケーションの心得について考えてみたい。
子どもの悩みを聞き出すのは案外難しい!
筆者には5歳になる娘と2歳の息子がいる。息子は言葉の進みが遅いほうで、まだ日本語がままならず、悩みどころか、七夕やクリスマスの願い事を聞き出すことすらできない。一方、娘は言葉が達者だ。
娘は現在、幼稚園の年中さん。すでに幼稚園の友達との人間関係などで悩みを抱えることもある様子。娘はここ3年間、毎年5月から7月にかけて、「幼稚園(保育園)に行きたくない!」と毎朝グズる。まだ5年間しか生きていないのに、そのうち3年間はこのパターンに陥っている。彼女の性格的な要因もあるのであろうが、毎朝のことなので親としてはかなりつらい。
仕事を抱える身としては、娘に休まれると本当に厄介である。なぜ行きたくないのか?と理由を聞いても、「ママとずっと一緒にいたいから」や「○○ちゃん(別の園に通うお友達)がいないから」などと言う。
「いやいや、それって急に発生したことじゃなくて、ずっと状況変わらないよね? なんで急に今になって行きたくなくなったの?」と聞いても、モゴモゴしてやはり本質的な理由ではなさそうなことを並べる。実に困る。
筆者はあるとき、ふと思いついて、「幼稚園での楽しいこと」「幼稚園での嫌なこと」をブレストしながらポストイットを使って整理するワークをやってみよう!と持ちかけた。
このワークのために、わざわざ子どもウケがよさそうな吹き出し型のカラフルなポストイットを買いに行ったのだが、娘は塩対応……。娘はポストイットとワークシートをいちべつするなり、「は? こんなのやんない」の一言を発してその場を去り、ワークは実行できなかった(涙)。塩対応どころか、タバスコ対応といってもいいくらい「辛い/つらい」ものであった。
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