わが子の自殺を止めるために親ができること

「親子間コミュ障」に陥ってはならない

筆者自身、うだつの上がらない愚痴を誰かに聴いてもらい、スッキリすることがある。その際に、聞き手がよかれと思ってアドバイスをしてくると、「愚痴吐き出しスッキリ効果」は一気に薄れ、なんだか愚痴を言っている自分自身が否定されたような嫌な感覚を覚える。

聞き手の善意でやっているであろう行為がやぶ蛇になるのだ。大人同士でもそうなので、敏感な子どもにとってはなおさら、「親に否定された」と感じる可能性は高いかもしれない。

正解のない子育ての中で筆者は思い至った。「親も完璧な人間ではない。悩みを抱えることもあるし、そんなときは家族にボソッと愚痴を吐き出していいんだよ」という姿勢を見せ、「親もささいな悩みを子どもにさらけ出していく」のだと。

空気を読まず気分を察しよう

相談員の星野さんからは、家族が仲良しでいつも明るい雰囲気であると、逆に子どもはその雰囲気を壊したくないと考えて、ささいな悩みであっても打ち明けにくくなることがあるという話も聞いた。いつも明るい家族は筆者のあこがれる家族像でもあるが、そんな弊害もあるのだと驚いた。

森田亜矢子(もりた あやこ)/子育てマーケター。社会人時代の最初は、リクルートで「今そこにない価値を創るマーケター」として働く。当時、ちゃらんぽらんな食生活を送ってしまったため大病を患い、出産を機にライフシフトを決意。2年間の専業主婦時代を経て、現在は、子育てマーケターのほか、ライター、食育講師、マザーズティーチャー、企画ディレクターなどなど、複業祭りのスラッシュキャリアで、日本の子育てをもっと楽しくする活動をしている(写真:著者提供)

だからこそ、日常がどんな雰囲気の家族であっても、その構成員は生身の人間であるので、「大人でも悩みを抱えることはあるよ」ということを意図的に子どもに見せていきたいと考えたのだ。

人間関係は本当に難しい。親子間のように身近な存在であれば、阿吽(あうん)の呼吸で「わかってもらえている」「わかっているつもり」になりがちなので、なおさらかもしれない。親子間だからこそ、多少意図的にでも円滑なコミュニケーションが進む土壌づくりを心掛けていかなければならないのであろう。

ということで、これからはたまには、筆者の子どもたちに「あー、今日なんだか仕事したくないな〜。気分が乗らないな〜」などと、さらけ出していきたいと思う。娘にタバスコ対応されないことを祈りつつ。

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