わが子の自殺を止めるために親ができること

「親子間コミュ障」に陥ってはならない

ところが、子どもからの相談は、悩みの内容が明確でないケースも多いという。その理由を細かくひもといていくと、「親に見せている自分(つまり、親が見ているであろう子ども像)」と「本当の自分」との間に乖離が生じていて、子どもは「親が抱いている理想像を壊したくない」と考えてしまっているようだ。

「反抗期」とは、子どもの成長過程で子ども自身が自立していく際に、親からのコントロールと衝突することであると感じる。この衝突が発生すること自体は、健全な成長過程だと思う。

自身のコントロールを継続したいと無意識に願ってしまう親と、心の中に確かに発生している衝突を親には隠しておきたいと願ってしまう子ども。一見すると順調に見える親子関係であっても、その奥にこのようなすれ違いが生じてしまうことがあるというのだ。

子どもの自立が親のストレスに

筆者は「マザーズコーチング」という保護者向けの子育てコーチングの講師の資格を持っている。これまでに数百人の保護者に対し、「子ども自身の考える力を育むための親のかかわり方」をコーチングの手法を通じて説いてきた。

「理想的な子どもへの接し方」を極めたとて、子どもは生き物であり、世界に1つの個性を持っているわけなので、一筋縄でいかないのも当然かもしれない。「幼稚園に行きたくない問題」もしかりで、自分自身の子育てだって決して順風満帆とは言えないかもしれない。

そもそも、子育てが順風満帆かどうか?という判断でさえも、「こんなふうに子育てしたい」とか、「こんな子どもであってほしい」という親の主観的な価値観によるものであることを、筆者自身もついつい忘れてしまう。

親として、自分自身の子育てに何かしらの規範を持つことは悪いことではないと感じる。しかし、その規範という枠組みに現実の子どもをはめ込もうとしてしまうと、子どもが親のコントロールから自立すればするほど衝突が増え、親にとってはそれがストレスになるだろう。

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