要注意!その「親心」が子どもの発想力を奪う 人材育成のプロが教える「3つの落とし穴」
AIの発達による価値の変化
私はこれまでBCGとアクセンチュアという外資系コンサルティング会社2社で働き、ここ10年は社会人向け大学院で教授を務めています。この間、ビジネスの最前線に身を置き、ずっと人材育成に取り組んできました。
ここ数年、社会で求められる仕事や、活躍するために求められる能力に、大きな変化が起っていることを感じています。AIの発達により、定型的な仕事や知識中心の仕事は、その価値を低下させています。かつては高度かつ高収入として知られた職業である、弁護士、医師、金融トレーダーも、その脅威にさらされています。
ただし、AIも万能ではありません。定型化できる仕事や、今ある仕事の改良・効率化はできても、新しく事業を考えたり、製品やサービスを考えることは不可能です。つまり、今の子どもたちが将来、AIに負けないためには、これまで以上に「新しいものを創造する力」「発想する力」を身に付けておくことが必要なのです。
しかし現実には、図らずも、子どもの発想力を奪うようなことをしている親もいるように私には見えます。子育てに絶対的な正解があるわけではありませんが、3人娘の父であり、人材育成のプロの目から見た子育ての注意点が、読者の参考になればと思います。
従来、発想力とは「知識が豊富なこと」「知識をいろいろに組み合わせられること」「その組み合せ方を増やせること」の3つの力の組み合せと考えられてきました。そして、知識の増やし方としては、インターネット上に無尽蔵に存在する情報から、よい情報を見つけ出す力がカギだ、と。
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