人脈を作る近道は「名刺を正しく捨てる」こと?

【特別対談】岩崎夏海×太田彩子(2)

僕は秋元さんがいたからダメだった

岩崎:あと、これも多くの人が勘違いしているのですが、偉い人とつながっていればいいってものでもないんですよ。僕は秋元さんと長らく深い関係でしたが、秋元さんがいたからだめだった、とも言えるのです。

太田:えっ!?

岩崎:秋元さんの下にいると安心しきってしまう。だからその立場にとどまってしまうのだと気づいたのです。それで僕は、秋元さんという人脈を捨てたのです。世間から見れば、秋元さんの弟子だということでうらやましがられるけど、秋元さんと関係が切れなければ、僕のその後の展開はなかった。『もしドラ』も書いていなかったでしょう。

太田:「捨てる」ってネガティブワードとして受け取られがちですけど、要は正しい判断の末に「選ぶ」ということじゃないですか。果断(かだん)と一緒ですよね。良質な果物を生かすために、いらない実をどんどん取り除いていくから、木が丈夫になって、結果的に芳醇な実が育っていく。

岩崎:僕、それを仕組み化したらいいなと思っているんですよ。あえて本棚を1個にしてしまうのです。いっぱいになったら、もう本が入らないじゃないですか、その後は1冊買ってくるごとにドラフト会議をする。新しい1冊を入れるためには、何かを1冊捨てなければならない。

太田:本箱を定員制にするんですね。

岩崎:これをやると、自分にとっていらない情報は何なのかがわかりますからね。これ、名刺でもやったほうがいいです。名刺フォルダを1冊に限定して、1年に1回ドラフト会議を開催する。新しく知り合った有望な新人が入ってきたら、その分、いらない人を捨てていく。

太田:リストラだ(笑)。

岩崎:新しい関係からより、いらなくなった関係からのほうが、自分が見えてきやすいですからね。ぜひやってみてください。

(構成:稲田豊史/収録場所:天狼院書店/11月27日更新の第3回に続く)

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